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「教育実習でパワハラ」 女性が千葉県に治療費など求め提訴

2023年11月6日、各全国紙によって報道された「実習パワハラ」。保育実習や幼稚園実習でも、しばしば問題あり?と思われる報告を聞きます。

実習は、先生になる登竜門であると同時に、「やっぱり先生になりたい」を思ってもらうモチベート場にするべきだと私は考えています。

保育園や幼稚園は、小中高の教育実習と異なり、採用に直結する学校の授業なのです(小中高の教育実習は、そのほとんどが公立校のため)。

実習を見直すことによって、実習から採用に繋げている園が増えている中で、未だに昭和の実習を頑なに行っている園もあります。

一度、本気で実習を見直していきましょう。という話です。


社会の総ホワイト化が進む…

2020年11月、千葉県立京葉高校の教育実習で発生した男性教員によるパワーハラスメント事件は、実習におけるリスクを再考させるものとなりました。

この出来事は、保育業界においても同様の問題が潜在的に存在する可能性を指摘し、また、社会全体が抱える昭和からの脱却に向けた取り組みが求められています。

今、保育業界で起きている「不適切保育」の問題は、社会が総ホワイト化していく過程で、表に出てきた負の遺産なのかもしれません。

◆昭和の古き良き時代…気合と根性。

昭和の運動部は、水も飲めずに炎天下の中、何キロも走らされました。熱中症で倒れて救急車が来ても、ニュースになりません。
私はサッカー部だっだのですが、ボールから逃げた先輩が顧問にビンタさたり、試合に負けたら、裸足で練習しろと言われたり、今考えるとめちゃくちゃでしたが、それが当たり前の世界でした。

そんな厳しい世界に戻りたいかと言われたら「絶対に戻りたくないです」

◆抜け出せない昭和の価値観

私も昭和生まれで、一元管理されてきた側の人間なので、分からなくはないのです。不適切保育に理解を示している訳では、全くありません。
伝統的に続いてきた「部活のしごき」にも、全く興味ありませんでした。

でも、自分が乗り越えてきた試練に意味を持たせたいのも分かるのです。あの試練を乗り越えたから今があるんだというバラ色懐古的な考えです。

感覚的になりますが、仕事に慣れてきた20代後半から30代くらいの時が、そんな状態に陥りやすいのではないでしょうか?
実習を見直すには、このポイントに絞って中堅に対して再教育をすることが必要ではないかと思います。

性別に基づく差別と保護者対応

​先述の事件のように、パワーハラスメントは、保育業界での実習において懸念される問題ですが、同様に性別に基づく差別問題も、再燃する可能性があります。

◆男性保育士のおむつ替え問題

少し前に、問題になった「男性保育士のおむつ替え問題」。保育士の社会的地位の問題にまで発展しましたが、今後も同様の議論が出てくることも予想できます。

男性が保育業界に進む際には、女性多数の職場で不安や偏見に晒されることがあり、これがストレスや心理的な負担ともなっています。また、逆に女性が男性教員からの嫌がらせに遭う事例もあり、性別による偏見が、実習生のメンタルヘルスに与える影響も出てくるでしょう。

◆昭和の人間の最後の仕事

保育業界における実習は、将来の保育士や幼稚園教諭を育む重要なステップです。しかし、実習が抱える様々なリスクやハラスメントの問題に真剣に向き合い、令和のホワイトな社会を受け入れていくことが、昭和の人間の最後の仕事ですかね。

報われないといわれ続けてきた団塊ジュニアは、昭和の価値観に振り回されてきたように思えます。こうなったら、最後にすべてを断ち切ってしまいましょう。

これにより、将来の保育業界がより安心できる場となり、子どもたちにとっても安全かつ健全な環境が提供されることのであれば、自分たちの過去の努力を否定しても、報われるのではないでしょうか?



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