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能力の種は自己責任論

アドラーは、人の能力を花の種にたとえました。
花の種は、植えると芽が出て成長し、
やがては花を咲かせます。
しかし、残念ながら、花が咲く前に枯れる種もあれば、
芽が出ない種もあります。
すべての花の種が、花を咲かせるわけではありません。

つまり、花の種は、
あくまでも花を咲かせる「可能性」のあるものなのです。

人間の能力もそれと同じだというのです。
人は、この世に生を受けた時、
その人なりの能力を持って生まれてきます。

その能力は、成長するとともに開花し、
やがては人生という大きな花を咲かせます。

しかし、
自分の能力を育て、成長させ強くしていかなければ、
大きく花開くことはありません。
つまり、
人間の能力も、あくまでも可能性のあるものなのです。

そのため、能力を使わなければ、
その可能性の芽が花開くことはないのです。

アドラーは言います。
人は、どのような能力を持って
生まれてきたかが重要なのではなく、
その能力を、どのように使うかが重要なのだ

『自己責任論

アドラーは、個人の主体性
すなわち「すべては自分で決めたことだ」と
いうことを強調します。
要するに、今現在あなたが抱えている状況は、
あなた自身が選択し作り出しているものであり、
その選択に対しては、あなたに責任がある

これは、「すべてはあなたの責任であるから、
あなた自身で解決しなさい」という
相手を突き放すためのものではないのです。

アドラーが強調したかったのは、
あなたが考えて作ってきた、今があるのだから
『だから、あなた自身で変えることができるのだ』
と、いうことなのです。

あなた自身が選択していることなのだから、
その選択に責任を持てば、

いつでもあなた自身で変えることができる。
結果、あなたはいつでも変わることができるのだ。

彼は、人間の能力を非常に信頼していました。
全ての人間には、その人の人生における問題を解決し、
自らの人生における課題を乗り越える能力が備わっている。

彼の人に対する考え方は、常に楽観的なものだったのです。

全ての人間には、その人の人生における問題を解決し、
自らの人生における課題を乗り越える能力が備わっている。
この人間の能力に対する信頼こそが、
アドラー心理学の本質だと思っています。

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