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大地の芸術祭〜十日町編〜

夏休みを使って、念願の越後妻有の「大地の芸術祭」へ行ってきました。

新潟の5エリアを使って壮大に行われているトリエンナーレ。
昨年の夏休みの直島に続き、今年も1人アート旅です。

初日に訪れた十日町までは、東京から北陸新幹線とローカル電車を乗り継ぎ到着。

📕絵本と木の実の美術館

まず初めに「絵本と木の実の美術館」へ。
あまりに山奥なので、車のない私はシャトルバスで向かいました。

ラッピングがかわいくて早速うきうき!
町から50分くらい離れた山の中に
入って行きました

この美術館は、鉢という集落にある廃校を
絵本作家の田島征三さんがまるごとアートにしちゃったという壮大な作品です。

入るとすぐに体育館。「やりぬく子」のメッセージから元々小学校出会ったことを感じます笑

絵本のモデルは、この小学校の最後の3人の生徒。
流木や学校の備品を多く用いて、廃校の中がアートになっていました。

個人的には、壁や天井をぶち抜いた流木たちに圧倒されました。天井をどかん!とぶち抜く衝撃音が聞こえてくるかのような迫力。
手前の自転車を漕ぐと、なんと奥の木で
作られた人形が太鼓を叩きます!
他に人がいなかったので
1人で笑いながらチャリ漕いでました

この廃校の美術館から感じたのは、
驚くほどの生命力です。
今にも動き出しそうな人形に、少し不気味さを感じてしまうほどに、命のちからを感じました。

もう飛びかかってきてるやん
間近で見るともっとすごい
外から見たらただの学校なんだけどね
まさかこの中に壮大なアートが潜んでいるとはね

人も少なく静かだったので、存分にじっくりと満喫することができました。
なかなかこんなにダイナミックに表現できる場所なんてないよなあ。このみなぎる生命力を体感できただけでも、わざわざこの地まで足を運んだ甲斐があったなと思いました。

絵本の中でも出てくるカレー🍛
器は信楽青年寮という障がい者施設で作られているものだそう(作者の田島さんにゆかりのある場所らしい)

ちなみに、一人暮らしを始めてからずっと探していた運命のカレー皿...。食堂でカレーを食べた時、独特な質感と不揃いさからくる温かみから「これだ!」と思って買って帰りましたとさ

🫗越後妻有里山現代美術館

山から戻って、十日町の中心部にある美術館(Mo nET)へ。

早速キレイなガラス玉がお出迎え、と思いきや
これ全部水風船なんです

感想としては、作者の趣向が凝らされたクリエイティビティあふれる作品が多いなあということ。
見る人によれば何を表したいのか分からんなあ、というものもありそう。でも人によってはめちゃくちゃ刺さりそう。

田舎で空間を存分に使えるからなのか(笑)、
これまたダイナミックな作品が多かったです。

人工衛星を模したブリコラージュが
たくさん宙に浮いていました🛰️
これらはすべて越後妻有にあった生活ゴミだそうです
よく見たらなんと腕時計の針。動いてます
直島でも時間をアートにした作品があったなあ

個人的に1番感動したのはこちら👇
クワクボリョウタさんの「LOST #6」

歯車や籠などの小物が床に置いてあり、その間をレールに沿って、灯りを灯したプラレールが進んでいきます。

初めは何を表したいのか分からなかったのですが...プラレールが籠の中を通り抜けると、大きく影が映し出されました。

観ている人は壁一面の影に包まれるような形になり、ミニチュアの電車に乗ってトンネルを通っているような感覚になりました。

おそらくこのミニチュアで越後妻有の町を表しているのだと思います。
これ、めちゃくちゃ緻密に計算してセッティングしているんだろうな...

一目見るだけでは簡素な作品ですが、のめり込むと自分の目で見ている世界が歪んで、スケールが掴めなくなる不思議な作品でした。

またもう一つ面白かったのは、「空の池」☁️

一見庭に水が張られているだけのようなのですが、2階のある位置から見ると...

建物が水面に反射し、水の中にまで続いついるように見えます。水面上に設置してある細い道がちょうど建物の柱に重なって、まるで水の上を歩いているようです。

このからくりには驚かされて、右へ左へとひょこひょこ動きながら、少しでもずれると成立しないこのマジックのような作品に感動していました。

なんとなくこの美術館の作品は、頭を捻った癖のある面白さ、美しさが多く、多くの人に受け入れられやすい作品を置きがち(知らんけど)な都会の美術館には、こんな面白いものはないだろうなあ...と思いました。

🍚十日町産業文化発信館 いこて

美術館に銭湯が併設されていた(珍しい!)ので、お風呂を済ませるとあっという間に日が暮れていました。

夜ご飯はガイドマップでもおすすめされていた「いこて」へ。

越後妻有の特産品をふんだんに使った定食をいただきました!美味しかった!

新潟県柏崎市のお酒 あべ

🏠山の家ドミトリー

明日に向けて夜のうちに松代へ移動し、ずっと憧れていたドミトリー「山の家」へ。

十日町よりも松代のほうがかなり田舎で、街灯がほとんどなく、電車が到着したのは20時ごろだったにもかかわらずすでに辺りは真っ暗でした。

このドミトリーは清澄白河のお店「gift.」に行った時に店長さんに紹介されて、大地の芸術祭にいく時には必ずここに泊まろう!と思っていたので嬉しかったです。

きちんと理解しないままこのドミトリーに訪れたのですが、実はその清澄白河のお店を営んでいる店長さんが、拠点を二つ持つ「ダブルローカル」を実践している(つまりどちらのお店もその店長さんが経営している)とのことで、お宿には清澄でお会いした店長のおじさまがいらっしゃいました!驚

晩酌もOKとのことで、お宿に着いてからビールを飲みながらおじさまとお話ししました。

十日町は大雪で有名な町。
このお宿ができるまでにも豪雪に見舞われ、なかなか準備が進まない大変な時期もあったんだとか。

優しい見かけとは裏腹にこだわりを強く持った方で、その芯の強さがあるからこそダブルローカルが実現しているんだなあと感じました。

ほっこりする雰囲気のお宿で、朝ごはんもとっても美味しかった!!

混ぜご飯美味しすぎた、大根の葉かなあ

2日目はこちらへ👇

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