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『こども同士のケンカ』解決に導き学びに変換する

こども同士のケンカ。
どう解決していますか?

今日はコーチングを活用したこども同士のケンカの解決法についてのお話です。
これは実際に私が教える習い事教室でいつも利用している方法になります。

こども
特に自己中心的なまだ幼い年齢の子ども同士のケンカは、『泣く』ことが伴います。

仲の良い友達同士・兄弟・ほとんど話したことのないような子同士でも
自分の考えと相手の考えが一致しない時や自分の考えを相手に否定されたり指摘されたりした時、または遊びのエスカレートでケンカになることも多くありますよね。

習い事のお教室でも、マンツーマンのレッスンでない限り
他のお友達がいての集団行動なので特に幼い子どもたちが集まるクラスでは頻繁にケンカが発生します。

その大体が、どちらかが泣く。
または両方泣く。

レッスンの場合は他のこども達もいる訳ですから、レッスンが中断してしまうことに対して先生は焦りを覚えることもあると思います。

そんな状況をいち早く解決するための方法です。


まずは冷静な状態へ。 話を聞き、受け入れる

ここでは泣いている状態を想定していきます。
泣いている状態の子どもにはまず冷静さを取り戻してもらうことから始めます。

私が実践している上で有効だと感じているのが、
手を握り、『何が嫌だったのかな?』と静かに質問すること。

これは1人ずつにおこないます。

どちらが悪いとはっきりとしている時も、先生はどちらの味方もしません。
あくまで中立の立場になり、先生は敵ではないことをわかってもらいます。

例えば
AちゃんがBちゃんを押した
というケンカで、Bちゃんが号泣していてAちゃんがふてくされている状況。

Bちゃんを押したAちゃんも、
Bちゃんを泣かせてしまったということに少なからず動揺しています。
なのでここでAちゃんをいきなり責めてしまうのは避けたいところです。

先生自身が理由をわかっていたとしても
まずBちゃんに「何があったの?」と質問します。
泣きが激しい場合はみんなから少し離れたところで。

そうするときっと『Aちゃんに押された』と話してくれますよね。

「そうか。それは嫌だったね」としっかりと受け止めます


次にAちゃんにも、同じく「何があったの?」と質問します。

Aちゃん側の意見の方が多くの面を持っていることの方が多いです。
「Bちゃんがちょっかいをかけてきたから押した」
「Bちゃんがものすごい近くにいるのが嫌だった」などなど。

今回は2つ目の「Bちゃんがものすごい近くにいるのが嫌だった」がAちゃん側の意見だったとします。

ここでもAちゃんの意見を一度認めます。
「そうか。すごい近くにいるのが嫌だったんだね。」と。


お互いの気持ちを整理 仲直りの提案

ここで2人を集めます。
どちらの子どもも一度先生が意見を受け入れてくれているので、少し心が落ち着いた状況になっているでしょう。

そこでAちゃんに問いかけます。
『Bちゃんがものすごい近くにいるのが嫌だったんだよね。でもそこで押してしまったのはよくなかったね。押してしまったことはしっかりとごめんなさいしよう!』

Aちゃんの意見を尊重しながらもよくなかったところを謝るように進めます。
会話を事前に行なっていることでAちゃんも叩いたという行動がよくなかったと理解できているので素直に謝る可能性が高いです。

次にBちゃんに
AちゃんはBちゃんがすごい近くにいるのが嫌だったんだって。Bちゃんも、真っ直ぐに立ちたい時にお友達がこんなに近くにいたらちょっと嫌な気持ちになるかもしれないよね。嫌な気持ちにさせちゃったのはよくなかったね。ごめんなさいしよう!』

と実演を交えながら説明をします。
この場合Bちゃんは押された事に泣き、Aちゃんに嫌な思いをさせてしまったことに気づいていない可能性もあります。
実演を交え、具体的にそう思わせてしまった瞬間を教えてあげることで新しい気づきを与えます。

お互いが嫌な気持ちになった理由を理解し、
お互いがちゃんと謝ることで
ほぼ確実に仲直りが可能です。

どちらの子どもも、謝ることができたということはしっかりと褒めてあげましょう。


まわりの子ども達のフォロー このケンカを全員の学びに変換する

グループレッスンの場合、
ここまでの一部始終を周りの子どもも見ていますよね。

このケンカを見ていた子ども達は、レッスンが中断したことにより何も利益がない状態になるのはとても時間がもったいない。

せっかくならば、このケンカを通して
今後このクラスで同じことが起きないように、今度自分がAちゃん・Bちゃんと同じ立場になった時にどうすれば良いかなど学んでもらえたら良いなと思うのです。

ただ、Aちゃん・Bちゃん自体のケンカを見せものにしてはいけませんよね。
この2人は解決済み。
2人の名前は出さずに今回の件についての学びを他の子ども達にも共有します。

まっすぐ立ちたい時に隣の人がこんなに近かったらどんなきもちになるかな?
嫌な気持ちになったり、あんまり良い気持ちはしないと思うよね。
なので、人と人との間を練習しよう!

と皆で人とくっつかない練習をしてみます。
どれくらい人と間が空いていたら嫌な気持ちにならずにまっすぐ立てるかな?と
これもゲーム感覚です。

1回、じゃあ反対にみんなピタッとくっついてみて!と良くない方法を試してみるのも有効的。
きっとみんな楽しそうにぎゅうぎゅうくっつく事でしょう(笑)


これをする事で、人とくっついて良い時と良くない時の違いも教えることができますね。


あともうひとつ、
もし、隣の人がとてもくっついてきてしまって自分から離れてももっとくっついてきた時はどうしたらいい?
と質問してみます。

きっとケンカをした2人や見ていた子どもたちは「押してどける〜」などの意見は言わないでしょう。
「どいてって言う」「離れてって言う」
などと色々な意見が出てくると思います。

そうそう!
言葉で伝えることが大事だね
😊
いつかそういうことがあったら言葉で伝えようね!

というように伝えます。
間違えてもAちゃんみたいに押さないでねのような個人名を出しません。

このような形でレッスンが中断してしまったことのフォローも入れつつ、
同じことがこのクラスで起きることがないように学びに変換して共有します。


先生の心の切り替え

ケンカが起こったことにより、レッスンが中断してしまい今日の計画が崩れてイライラしてしまう可能性も充分にありますよね。

先生だって人間ですから。

そこでなんでケンカしてるの!レッスン止まっちゃうじゃない!と怒ることもダメではないかもしれません。

先生はお教室の中で1番偉いということに変わりませんし、ケンカでレッスンが中断することも事実。

でも私は声を上げて怒った場合
その後のレッスン時間への影響として、

・ケンカした2人のモチベーションはほぼないという事
・周りの子供たちとケンカした2人との関係性
・次のレッスンに2人が来づらくなってしまう可能性
・学びを共有しないことで同じことが繰り返される可能性


これらの影響を考えると、このケンカを良い機会(と言っては微妙な表現となるかもしれませんが)として学びの機会に変換したいと思うのです。

ケンカした子1人1人と向き合う時は真剣に。
解決後、みんなに共有する時は真剣になりすぎずに少し楽しい要素も含められるように取り組んでいます。
まわりのみんなも一緒に怒られている雰囲気にならないように。

ここは先生自身の心の切り替えも必要だと感じます。

先生が焦っていたり、イライラしている時
子どもは必ず察知します。
先生という立場を理解して、いつも冷静に対応できるように心がけたいところですね。


最後に

いかがでしたでしょうか。
私の場合はグループのレッスンで、特に小さい子どもクラスにおきやすいケンカたち。
思い切って学びに変換してみませんか?





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