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「顔剃り」の不安が大解決!?産毛処理のポイント

みなさん、顔の「産毛」って気になりますか?

私は小学生のころからずっと、「産毛」に悩んでいました。
どうしても、人より産毛が目立つような気がして・・・
「至近距離で見ないとわからないよ?」と言われたりもしますが、気になるものは気になる!笑 
今は脱毛サロンにも通っていますが、定期的にカミソリで産毛処理をしています。

カミソリで産毛処理していると気になるのは、肌への影響。
本記事では、産毛処理のメリットとデメリットについて、語っていきたいと思います!
実際に、肌への影響も測定してみましたので、「カミソリで剃るの、実は不安だったんだよね」という方、是非最後まで読んでみてください!


産毛処理に期待していることは?

今も昔も「肌をきれいに見せたい」

「産毛処理」の歴史をさかのぼってみると、かなり昔からあったようです。
「白い肌を美しいとする美意識」が定着し始めた江戸時代頃には、白粉のノリをよくするために、顔や襟足の産毛をカミソリなどで剃っていました。その様子は浮世絵などでも描かれていて、ご存じの方もいるかと思います。(江戸名所百人美女 芝神明前)

現代でも、下記アンケートからもわかるように
・化粧ノリをよくしたい
・肌のトーンアップさせたい
など、「肌をきれいに見せたい」という理由で産毛処理をしている方が多いようです。

図1 顔のうぶ毛ケアを続けているのはなぜですか?
参照:貝印株式会社 プレスリリース¹⁾ 

産毛処理の方法は様々

方法はいくつかあります。

<ローションやクリームによる除毛>
・毛の成長抑制を期待できるエキスが配合されたローションや、毛(タンパク質)を溶かす成分が配合されたクリームなどによって、除毛する方法。

<ワックスなどによる脱毛>
専用のワックスを使用して毛を抜く方法。

<光美容器やサロン/クリニックによる脱毛>
光やレーザーで毛根部分の組織を破壊またはダメージを与え、脱毛または減毛する方法。

<電気シェーバーやカミソリによる剃毛>
生えている毛を剃るという方法。

本記事では、多くの方が顔の産毛処理に取り入れている「カミソリによる剃毛」に焦点を当てて、お話していきたいと思います!

図2 顔の産毛の処理方法
参照:医療法人おきまる会 プレスリリース²⁾ 



そもそも「産毛」とは?

剃毛の話をする前に、「産毛」とはどういうものかを簡単に説明します。

毛の種類

ヒトの毛は、
・毛髄質(メデュラ)という毛髪の芯のようなものの有無
・メラニン色素の有無
によって、下記3つに分類することができます³⁾。

<硬毛>
毛髄質(メデュラ)があり、メラニン色素も持つ毛。
基本的には、直接肉眼で観察することができる。
ヒトの毛髪の大半が硬毛。(眉毛、まつ毛、髭、腋毛、陰毛など)

<軟毛>
毛髄質(メデュラ)がなく、メラニン色素もほとんど持たない毛。
短くて柔らかい毛で、皮膚の広い部分に分布している。

<毳毛>
毛髄質(メデュラ)がなく、メラニン色素も持たない毛。
多くは生まれてしばらくすると抜けていく。長さは短く太さも細い毛で、毛の表面は紅毛などに比べ、粗いとされている。
胎児および新生児のものを「産毛」、その後の物を「毳毛」と区別する場合もある。

実は、私たちが「産毛・ムダ毛」と呼んでいる毛は、本当は「軟毛」なんです。(私も知りませんでした・・・)
ややこしいので、本記事では馴染みのある「産毛」と記載させていただきますね。

カミソリによる剃毛のメリット:肌のトーンアップ

冒頭にお話したアンケートでも30%以上の方が実感していましたが、大きなメリットの1つに「肌が明るくなる・トーンアップする」があります。
なぜ明るくなるのか、影響が大きいと考えられる2点を紹介します。

1.「産毛」の存在自体が影響

産毛の色や産毛の存在による光の反射・影が、肌の明るさ・色味に影響を与えている可能性があります。
ご自身のもみあげやうなじ付近を観察していただくとわかりやすいと思いますが、産毛が多い部分はふさふさしていて、少しくすんだ印象を受けると思います。
・・・「顔にはそんな生えてないでしょ」と思いました?
私もそう思い、有志の社内メンバーに2週間ほど産毛処理をせず過ごしてもらいました。
2週間ぶりに顔の産毛を剃ってもらうと、下記のような状態に。

図4 カミソリで剃った顔の産毛
右写真:剃った毛 左写真:剃った毛を原寸大の顔イラストに置いた

メンバーの顔を見ても気にならない生え具合だったのですが、こうして置いてみると思ったより生えているんだなと感じました。
これだけ毛があると、顔の明るさや色味にも影響しそうですよね。

2.”剃る”という行為が影響

肌の透明感には、角質層(※1)の水分量も関係していることが分かっています⁴⁾。
古く乾燥した角質層の一部を、”剃る”という行為によって除去することで、肌の透明感の向上につながっていると考えられます。

※1 角質層:肌の一番外側にある細胞が重なり合う層のこと。外部刺激から肌を守ったり、肌内部の水分が逃げないように、肌のバリア機能を担う。

カミソリによる剃毛のデメリット:肌のバリア機能の低下

肌のバリア機能を担う角質層の一部を毛とともに除去してしまうため、肌のバリア機能を低下させる点がデメリットです。

カミソリによる剃毛をした前と後で、肌のバリア機能がどう変わるのか、検証しました。

<実験>
カミソリを使用した前後に、腕の肌の水分蒸散量(※2)を測定
※2 水分蒸散量:肌からどれだけ水分が逃げているかがわかる。今回の実験では、蒸散量が多いほどバリア機能の低下していると推測する。

<結果>
カミソリ使用前に比べて使用後のほうが、水分蒸散量が約1.9倍増加した。

図5 カミソリ使用前後の水分蒸散量
※数値が高いほど、肌から水分が蒸散している

<考察>
水分蒸散量が大きく増加した(肌から水分が逃げやすくなった)ことから、カミソリの使用によって肌のバリア機能が低下したと推測できます。

実際に、カミソリを肌の上で数回滑らせると、下記写真のようにカミソリの刃に白いもの=角質層の一部が取れたことを確認できます。

図6 除去された角質層の一部

蛇足ですが・・・
上記結果は、かなりシンプルなカミソリでの結果です。
様々なカミソリやシェーバーなどでも測定したところ、
安全ガードが付いたカミソリや刃が直接肌に当たらないシェーバーなどでは、水分蒸散量はあまり増加しませんでした。
肌に優しく剃れるように、さまざまな工夫をされているのだなと実感し、個人的にとても感動しました!

明るく綺麗な肌を手に入れるために

ポイント①:肌への影響を考えた剃り方を取り入れる

先ほどお話しましたが、カミソリメーカーも肌への影響を考えた製品開発をしています。剃り方についても情報発信しているので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?

各メーカーが発信している情報をまとめてみると、ポイントは以下の通りです!

1.乳液・クリームなどを肌に塗る
2.皮膚を平らにするように引っ張りながら、毛の流れに沿って、カミソリを滑らせる
3.剃った後は濡れたタオル・コットンなどで拭き取る、または洗い流す
4.化粧水・乳液・クリームなどでしっかり保湿する

ポイント②:保湿ケアはしっかりと丁寧に

肌に優しい剃り方をしても、全く刺激がないということにはなりません。
しっかりと丁寧に保湿ケアを行うことが、バリア機能の低下の防止に繋がります。アルコールフリーなど刺激の少ないタイプの化粧水や乳液をつけ、水分を逃さないよういつもよりしっかり目にクリームを塗ってケアをしましょう。


明るくつるっとした肌を手に入れるための産毛処理のポイントは掴めましたでしょうか?
カミソリによる産毛処理を、必要以上に怖がる必要はないと思います。
適切に行うことで、明るくつるっとした肌を手に入れていきましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

執筆:小笠

<参考文献>
1)「顔のうぶ毛に関する調査」 顔剃りのプロフェッショナルが正しい顔剃りの方法をアドバイス, 貝印株式会社, (参照:2023/12/21)
2)【顔の産毛で気になるのはどこ?処理頻度は?】女性500人アンケート調査, 医療法人おきまる会, (参照:2023/12/21)
3)化粧品用語集「毛髪」, 日本化粧品技術者会 (参照:2023/12/21)
4)角質層の光学特性におよぼす水分量の影響 透明感との関連性についての考察, 大江昌彦他, J. Soc. Cosmet. Chem. Jpn., 35(4), 333-337, (2001)


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