人体3.0「不老不死」のからくりと魂との断絶
『危険な人間ホログラム化計画』からの続きですが、レイ・カーツワイル氏の『シンギュラリティは近い』に、人間を不老不死化させる具体的な技術が説明されていましたので、ご紹介したいと思います。
この『シンギュラリティは近い』は、今から約20年前に発刊された大著『ポスト・ヒューマン誕生』のエッセンス版です。
AI研究の世界的権威と言われるレイ・カーツワイル氏は、「2045年イニシアチブ」主催者の一人でもあります。
ナノボットがサイボーグ化を可能にする
カーツワイル氏の説明によると、サイボーグ化を可能にするのは、G(遺伝学)とN(ナノテクノロジー)とR(ロボット工学)で、ナノサイズの機械、ナノボットを血液に入れ、体中をめぐらせることから始まります。
何十億ものナノボットを血流に乗せて体内をかけめぐらせ、病原体を破壊し、DNAを修復し、人体2.0は老化から解放され、永遠に生きることになる、と主張しています。
サイボーグ化を簡素化するために、各臓器の働きの効率化をはかり、排除できる臓器はとことん取り除きます。最終的には全ての臓器が機械に変わり、有機的な肉体が不要になります。
そのナノボットが今すでに、わたしたちの体の中で増殖中であることに気づかされ、驚かされます。
食事と排泄の不要化
まず、食事の不要化です。代謝用ナノボットを使えば、無線通信で体の状況を把握し、必要な栄養素を直接各部位に送り込めば、口から食べ物をとる必要がなくなります。
「ヴァスキュロイド」という、500兆のナノボットからなる複雑なシステムが、すでに開発されていたようです。
けれど、食べる楽しみを人間は失いたくないので、当面は口は残します。
そして何を食べても口から入るものは破壊し、血液に吸収させないようにすれば、健康を気にせず、好きなものを好きなだけ食べてることが可能になるようです。
そして、これは排泄機能の削除につながります。残飯圧縮機のような排泄ナノボットを使えば、排泄機能が不要になります。
これで、食道下部、胃、小腸、大腸、膀胱が不要になり、血液中の不純物を濾過する腎臓も不要になります。
人工血液と心臓の不要化
血液はすべて人工血液に換える計画です。20年前にすでに、赤血球、白血球、血小板をすべて人工に替えるナノテクノロジー計画があったようです。
そして心臓も不要にさせます。
自力運動性ナノボット血球を使えば、血液が自動的に流れるので、心臓機能を省略できるようです。
呼吸もナノボットに任せます。酸素の供給と二酸化炭素の除去もナノボットが可能にすれば、肺も不要になります。
エネルギーも、水素か人体内のATP(アデノシン三リン酸)を用いて、超小型燃料電池が提供します。
つまり、20年前の時点ですでに、人体のパーツのほとんどを取り替える計画が出来上がっていた、ということがわかります。
ただ、五感から得られる楽しみを奪うとなると抵抗があるので、当面は、感覚器官、皮膚と生殖器、口と食道上部、そして取り替えるのが難解な骨格と脳だけを残す計画のようです。
この人体2.0に慣れたところで、次は脳を人工脳に移すステップに入ります。
ナノボットが可能にするホログラム
脳に入る信号をナノボットが操作することで、現実世界と仮想世界を切り替えます。
VRの仮想世界に入りたいと思えば、ナノボットが五感を通して入ってくる現実世界の情報をすべて抑制し、VR環境の信号に置き換えます。脳はこれらの信号を、肉体が実際に体験しているかのように捉えます。
すでにVR環境では、外見を好きなように変えることができますが、これを現実でも可能にさせます。
たとえば、フォグレットというナノボットを密集させると、音や光をコントロールして、様々な音や画像を形成できます。これを使って肉体を変化させることができます。
これはまだ実際の肉体は変化させていませんが、マイクロナノテクノロジーを体内に組み入れることで、身体の特徴を変えることが可能になるようです。
そして、完全没入型VRを作り出し、次第に現実と仮想世界の区別がつかなくなり、ほとんどの人は仮想世界で生きることになると予測されています。
いずれ脳にナノボットを入れるという考えは過去のものとなり、ついには人工の体も不要に感じ、人間はデータだけの完全ホログラム的アバターを受け入れていく、という構想のようです。
脳をAIにつなぐと、思考や感情も操作されますから、もはや反対する人もいなくなり、当然そうなるのでしょうね。
魂との断絶と人工5次元
カーツワイル氏自身が、本人をコピーしたサイボーグは、もはや別人格だと本の中で書いていました。機械が生き続けることを、「不老不死」と言っているようです。
サイボーグ推進者たちは、人間が多次元構造であることを知りながら、完全に無視し、知らないふりをして人類を騙そうとしているようです。
カーツワイル氏は、魂が消えても問題ない理由として、「わたし」とは「長期間持続する物質とエネルギーのパターン」であり、わたしたちは「実際はシミュレーションの中で暮らしていて、人々はその一部分であるかもしれない」のだから、と説明しています。けれど、これは人間の多次元構造を全く無視した口実です。
スタンフォード大学教授のウィリアム・ティラー博士は、アインシュタインの方程式を基に、人間の多次元的存在を科学の枠組みで証明しようと試みてきた研究者の一人ですが、シミュレーション的な暫定的現実なのは肉体とエーテル体であって、精神の次元から上は破壊できない現実と説いています(下図参照)。
魂の次元はさらに上(コーザル体)であり、ティラー博士によると、魂は個人の人格を超越した次元であり、個別の意識を生み出す源なのだそうです。魂を木に例えると、個別の人格の意識は枝となるようです。枝は過去世や来世での人格を表し(コーザル体に時空の概念は存在しないため)、それらの人格がコーザル体に統合していると説いています。
その魂の集合体(コーザル体)から、メンタル体へとエネルギー伝達が起こり、さらにアストラル体におろされ、エーテル体と肉体というシミュレーション装置に具体化している、と説いています。
ですから、ナノボットに肉体を操作させる時点で、アストラル体との接続に異常が起こり、肉体が乗っ取られ、アストラル領域の感情や思考もAIにコントロールされれば、個人の意識が乗っ取られ、源の魂(コーザル体)とは切断されることになるのでは、と思われます。
元CIAエンジニアであるロバート・ダンカン博士や内部告発者たちは、これを魂のハッキングだと警告しています。
そして、人間がホログラム化されるとき、その領域はAIが創り出す偽の人工5次元であり、意識の罠であると、リサ・レニー氏も警告しています。現在、多くの霊能者たちがこの人工5次元を見せられ、誤誘導されているとも主張していますので、これについてはまた改めて書こうと思います。