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馬鹿な石ころ

馬鹿みたい馬鹿みたい馬鹿みたい馬鹿みたい馬鹿みたいとつぶやいて石ころを握りつぶすと、石ころはやっぱり馬鹿になってしまった。
馬鹿になった石ころは結露を滴らせて滞って凍った。

私の中には凍った石ころしかないの。

「衰」を書き殴っていたのに、いつの間にか「笑」を帳面に押し当てていた。
笑う人の顔を見ると、私の中の石ころはまたひとつ凍る。

凍った石ころはもう戻らない。感情も血液も循環が滞って崩れ去る。

来週の週末の来週を石に閉じ込めて、馬鹿な私は衰えた。




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