【40】 ゴールはバランスよく設定する
数回にわたってゴール設定における3つのルールの中から「Want-toのゴールを設定すること」「ゴールは現状の外に設定すること」について見てきました。
今回は、3つ目のルールである「ゴールはバランスよく設定すること」について考えていきます。
私たちの多くは、子どもの頃から「目標を絞りなさい」「1つのことに集中しなさい」といったことをよく言われます。
その結果、自分が人生のなかで達成しようとする目標が「志望校に合格する」「いい会社に就職する」「組織のなかで結果を出す」といったことだけになりがちです。
しかし、私たちの人生にはもっとたくさんの要素があります。
職業だけでなく、家族のこと、健康のこと、地域のこと、趣味や生涯学習、老後といったことも人生の重要な要素です。
ルー・タイスのプリンシプルでは、人生における様々な分野にゴールをバランスよく設定することを重視します。
私たちのマインドは、自分が考えていることや期待していることだけを実現しようとするため、職業のゴールしか設定していなければ、仕事の目標を達成することができたとしても家庭が大変なことになっていたり、健康を損なっているといったこともありえます。
様々な分野で調和がとれているからこそ、幸せな人生を送ることができるのではないでしょうか。
多方面にゴールを設定するというと、「力が分散して、どれも実現できないのではないか」と心配になるかもしれませんが、そうではありません。
様々な分野にゴールを設定すると、それら全てを実現しようと創造的無意識が活性化し、エネルギーとクリエイティビティが生まれます。
それまでは思いもつかなかった方法をマインドが見つけ出し、多方面に設定されたゴールを実現しようとしてくれます。
様々な分野にバランスよく設定されたそれぞれのゴールは、ゴールの世界で自分が実現していることの構成要素でもあります。
自分がゴールを実現した世界で、自分はどのような仕事をし、家族とはどのように関わり、地域ではどのような役割を果たしているか、といったことを具体化していると言えます。
そのため、現状の外にある理想的な世界をよりリアルに感じることができ、1つしかゴールを設定しない時よりもゴールの実現を加速することができます。
そのような観点からも、様々な分野にゴールをバランスよく設定することは、非常に重要なことです。
ワーク
自分の人生において重要だと思う要素を書き出してみましょう。
仕事、健康、家族、お金、社会貢献、地域といった様々な分野です。
次に、書き出したそれぞれの分野において、自分は何を望むのか、何が理想かを思いつくまま書き出してみましょう。
最後に書き出したこと全体を眺め、自分がゴールの世界でどのような人生を送っているのかを想像してみましょう。