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【45】 ゴールの再設定

私たちの創造的無意識は、ゴールが現状の外にある時に活性化し、エネルギーと創造性を発揮します。
そして、ゴールを設定した当初は見当もつかなかった実現方法を発見し、行動を起こすように私たちを突き動かします。

ここで注意すべきことは、「現状」とは、「現在の状況」だけでなく、現状の延長線上、つまり現状を続けていった先の未来に実現している状況も含んでいるということです。

現状を維持していては実現できないゴールを実現したいと思うからこそ、認知的不協和が生まれ、クリエイティブにゴールを実現していくことができます。

裏を返せば、ゴールが現状の延長線上に入ってしまったら、エネルギーと創造性は生まれなくなるということです。

たとえば、試験に合格できそうと思える状況になったり、実際に試験に合格した途端にやる気がなくなるという経験をしたことがあるかもしれません。
あるいは、スポーツやコンテストで目標が見えてきた途端に、モチベーションが低下したり、あるいは急に弱気になったという経験があるかもしれません。

なぜこのようなことが起こるかというと、現状を維持していけば自然と達成できそうなゴールは「現状の内側」であり、マインドの秩序を乱すものではないからです。
ゴールが実現できそうな状況や実際にゴールを実現したとたんにエネルギーが枯渇し、モチベーションがなくなる背景には、このようなメカニズムがあります。
いわゆる燃え尽き症候群も同様の原因によるものです。

これを防ぎ、エネルギーを生み出していくためには、ゴールの更新、再設定が不可欠です。
ゴールを達成することを待たず、少しでもゴールに向けて現状が変化したら、ゴールをさらに引き上げる習慣をつけると良いでしょう。現在のゴールを目的地ではなく通過点にしてしまうということです。
また、他のゴールも見えてきた場合は、それもゴールに加えると、結果としてモチベーションが高い状態が保たれます。

バランス・ホイールを使う場合は、1〜2週間に一度書き直すのがオススメです。
ゴールの設定や更新が上手になるだけでなく、その時の自分が何を重要に感じているかを認識する練習にもなります。


ゴールを現状の外に設定し、近づく度に更新することを繰り返していくと、いつの間にか以前のゴールは通過点として自然に実現していることに気づくことになるでしょう。

ワーク
いま設定しているゴールの達成方法はわかりますか?
あるいは、現状を続けていけばゴールを達成できる可能性はありますか?
もしそうであれば、ゴールが現状の延長線上にのみこまれている可能性があります。
その分野でさらに成長していきたい場合は、達成方法がわからないゴール、現状を維持していては実現できないゴールに更新してみましょう。