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瞑想舞 2024公演 美しき命(ミコト)


もしも天女がいるとしたら、こんな姿をしているに違いない、、、、、

そんなことを想いながら見ていました。


【 瞑想舞(めいそうまい) 】
聞き馴染みのない言葉かもしれません。
普段は神社などに奉納される舞です。
それを渋谷の伝承ホールで観客に見てもらうためのパフォーマンスとして、
ヴォーカルの大竹春菜さんを招き「瞑想舞×春菜」として構成したものです。
毎年、冬至の頃に開催されています。
今年のテーマは「美しき命(ミコト)

瞑想舞とは
美しい舞形をもって
舞の根源である「祈り」と「感謝」
を広げていく舞です
祈りの語源は
「意(い)」を「宣る(のる)」こと
すなわち
『このように生きてゆきます』
という意志を宣言し
そこに向けて生きることが
祈りの本質です
祈りから生きる人は美しい
穏やかな心で
精神と身体を整え
人間の純粋な美しさに
つながっていく舞です

(瞑想舞 公式WebSiteより)




ステージには、高所から一直線に落下する滝や

音もなく流れ落ちる滝からマイナスイオンを受け取る


少しずつ動いてく星雲

広大無辺な宇宙に連なる


蓮の花などが写しだされ

花はまさに命のメタファー

命の美しさを形にしていく舞」のイメージを広げていきます。


舞は神仏に奉納されるものなので、同じ身体芸術であってもダンスとはまったくの別ものなのだと感じました。
舞は自分を表現する手段ではなくて、「祈り」という抽象的なものに形を与え、純度を高め、表現として磨き上げ、洗練して献上するものだということが伝わってきました。



命の美しさを形にする。

なぜそうするかといえば、形あるものには形魂(かただま)が宿ると考えているからです。
美しい形を与えられた舞を見ることで、「命は美しい」と説得されていく自分がいました。

自由でありながら、秩序いや調和があり、これだけの人数で舞っているのに、まるで一つの生き物であるかのように見えます。

命に形を与え命の美しさを可視化する




第2部では、ヴォーカルの春菜がマイクを握り、命の美しさを声で表現します。
歌に合わせて舞が舞われます。

歌詞も素晴らしいが、「声」がすでにメッセージ


春菜は、観客に、深い呼吸をするように求めます。
メロディーに乗せて深い呼吸を繰り返すうちに、会場の息が合ってきます。

やがて呼吸は、春菜の声に応えて音を上げ下げしているうちにハーモニーとなってステージに届きます。

そこに春菜のボーカルがはいり、会場がハーモニーを重ね一つの曲を奏でるというステージと客席が一体となった演奏が生み出されていきます。


光る球は、ひとつずつ客席に降りて広がってゆく

舞い手も光る球を両手に乗せて客席へ。
まるで、舞い手の命のエネルギーが客席にも流れ込んでくるようでした。

ステージ上だけで作り出されているのではなく、客席のエネルギーも引き出して、隔たりなくひとつになっていく感じが心地良かったです。

主宰する香織さんは、
「命と命が響き合い、舞台と客席の境目がなくなる」
そんなイメージが春菜さんと共有できたと表現しています。


瞑想舞 美しき命 2024公演  

舞い手  歌い手  観客  裏方スタッフ  
関わる人たちみんなが命の美しさを歌い上げる。
そんなステージの一員になれたことを嬉しく思いました。
そこにいて歌わなければできない経験でした。