海野弘監修:華麗なる「バレエリュス」と舞台芸術の世界ーロシアバレエとモダンアート
毎回楽しみにしている海野弘監修の美術書シリーズ。待望のディアギレフ率いる「バレエリュス」美術特集が発売されました。盛りだくさんの460頁。
「牧神の午後」「シェヘラザード」などを手掛けたレオン・バクストの美術は鮮やかでエキゾチック。一瞬で強烈な印象を受け、「ナルシス」など観たことがないバレエの美術も載せられていて、絵だけでこのバレエをぜひとも観てみたいと思わせてくれます。
最初の妻オリガ(ロシア大佐の娘)がバレエダンサーだったこともあるせいか、ピカソもバレエ美術を手掛けており、サティの「パラード」やファリャの「三角帽子」の美術はすっきりとしてオシャレ。プーランクの「牝鹿」のLP&CDジャケットがなぜマリーローランサンの美術なのか、この本を読んで合点がいきました。ストラヴィンスキー作曲「ナイチンゲール」の舞台美術は東洋&幻想的でとてもぞくぞくしました。
バレエは総合芸術で、興行師、作曲家、ダンサー、画家など蒼蒼たるメンバーが結集して作っているんだなぁと改めて考えさせられました。
●ストラヴィンスキー「春の祭典」より
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