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「リハビリを嫌がる患者さん…やる気を引き出す方法とは?」
こんにちは、黒羽です。
訪問鍼灸・訪問マッサージの現場では、「最初は歩けるようになりたいと言っていたのに、リハビリには乗り気じゃない」 という患者さんに出会うことがあります。
「最初はやる気があったのに、途中で嫌がるようになった…」
「リハビリを勧めても『疲れる、もういい』と言われてしまう…」
「家族は筋力低下を心配しているけど、本人がやる気を出さない…」
こういうケース、意外と多いですよね。
今回は、「リハビリを嫌がる患者さんのやる気を引き出す方法」 についてお話しします。
リハビリを嫌がる理由を知ることが重要
患者さんがリハビリを嫌がる理由は、大きく3つに分けられます。
① 体力的・精神的に負担が大きい
→ 高齢になると「疲れる」という感覚が強くなる。
→ 「やらなきゃいけない」と思っても、体がついていかない。
② リハビリに対するモチベーションが低い
→ 「やっても意味がない」「どうせ良くならない」と思っている。
→ リハビリの目的が曖昧だと、やる気が続かない。
③ そもそも「リハビリ=キツいもの」と思い込んでいる
→ 「痛い」「しんどい」「疲れる」ものだと思っていると、最初から拒否感が強い。
つまり、「リハビリが必要」だと頭では理解していても、実際にやるとなると気が進まない という状態なんですね。
やる気を引き出す4つのアプローチ
患者さんのやる気を引き出すには、以下の4つの方法を試してみると効果的です。
① 「生活の中の楽しみ」と結びつける
リハビリ自体を目的にするのではなく、日常生活の楽しみにつなげる。
例えば…
✔ 「春になったら近くの公園まで桜を見に行けるようにしましょう!」
✔ 「お孫さんが来た時に、一緒にお庭に出られるようにしましょう!」
✔ 「夏には家族と外でスイカを食べられるように、少しずつ歩く練習をしましょう!」
こういった 「やりたいこと」を目標にする と、リハビリへの抵抗感が減る。
② 「気持ちいいこと」とセットにする
「リハビリ=ツラいもの」というイメージを変えるために、気持ちいい施術とセットで行う のがポイント。
例えば…
✔ 「マッサージの後に、ちょっとだけ足を動かしてみましょうか?」
✔ 「今日はマッサージの時間を少し短くして、最後に軽いストレッチを入れましょう!」
いきなり「運動しましょう」と言うのではなく、リラックスした状態で自然にリハビリを取り入れる。
③ できることから始めて「達成感」を積み重ねる
最初から「頑張って歩きましょう!」と言うと、患者さんは抵抗を感じてしまう。
そこで、「これならできる」と思える小さな目標を作ることが大事。
✔ 「今日は座ったまま足を10回動かすだけにしましょう!」
✔ 「ベッドの上で、3回だけ膝を伸ばしてみましょう!」
✔ 「1日1回、立ち上がる練習をしてみましょう!」
「これならできる」というレベルからスタートして、徐々に目標を上げていく。
「今日は10回できたね!」
「昨日よりスムーズにできましたね!」
こうやって 「できることが増えている」実感を持たせると、やる気が続く んですよね。
④ 家族の協力を得る
患者さん本人がやる気を出さない場合、家族からの声かけが大きな影響を与える ことがあります。
✔ 「お父さん、また一緒に外を歩きたいね!」
✔ 「お母さん、この前より動きが良くなってるよ!」
✔ 「一緒に運動しようよ!」(家族が一緒に簡単な運動をやる)
家族の前で「最近、少し足の動きが良くなってきましたね」と伝えると、患者さん自身も「そうかな?」と思い始める。
家族の応援があると、「やらなきゃ」と思うきっかけになる んですよね。
まとめ
✔ リハビリを嫌がる理由は「疲れる」「意味がないと思っている」「ツラいものだと思っている」
✔ 「生活の楽しみ」と結びつけることで、リハビリの目的を明確にする
✔ マッサージとセットにして、気持ちよくリハビリを受けられるようにする
✔ 小さな成功体験を積み重ねて「できることが増えている実感」を持たせる
✔ 家族の協力を得て、患者さんのやる気を引き出す
リハビリは 本人の気持ちが大きく影響する ので、いかに「やる気にさせるか」が重要。
ただし、「無理にやらせる」のではなく、自然にリハビリに取り組める環境を作ることがポイント ですね。
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