
『翳りゆく午後』伊岡 瞬

終始心がざわつき、家族崩壊のカウントダウンの音が聴こえて来るようだった。
頁を開いて最初に目に入る序章で一気に心を鷲掴みにされる。
昨今、頻繁に取り沙汰される高齢者ドライバー問題が伊岡さんの手に掛かれば緊張感MAXのサスペンスへと変貌する。
高齢である事に加え、認知の症状もある79歳の父親が放った「人を轢いたかもしれない」の一言。
それを聞き自己保身に走る47歳の息子。
この父子の動向から片時も目が離せず、リーダビリティの高さもあり一気読み。
轢き逃げ事件の真相と共に見えて来る家族の闇。
社会派ミステリーとしても秀逸。
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