『喫茶おじさん』原田 ひ香
おじさんの悲哀を純喫茶の美味しい珈琲と看板メニューで包み込んでくれるようなグルメ小説。
主人公は松尾純一郎・57歳。
早期退職し、現在無職。
妻子はあるが現在別居中。
それほど悪いおじさんとは思わないけれど、計画性がなく、のほほんとした性格は難ありかも。
周囲に「あなたは何もわかってない」と言われても深く突き詰める事もなく、呑気に純喫茶のはしごを続けるおじさん。
なんだかんだ幸せそうじゃないか。
このおじさんの動向より、そそられるのは次々に登場する看板メニュー。
あれもこれも全部食したくなる。
空腹時に読むと堪らない一冊。
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