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『夜明けのはざま』町田 そのこ



幾度となく涙が溢れ文字が滲んだ。

家族葬専門の小さな葬儀場『芥子実庵』。
この場所で繋がる人々が織りなす五話収録の連作短編集。

生きる事はしんどくて悩みは違えども誰もが理想と現実の間で葛藤しながら生きている。

一方的に押し付けられる感情や決して交わる事のない想い、理不尽な死。
怒りと諦め、哀しみ、一冊の作品の中で何度も違う種類の涙が溢れた。

自分の夢に向かい真っ直ぐ生きる事はなんて難しいんだろう。
登場人物達の死に直面し、自分らしく生きる事の本質を改めて考えさせられた。

喪失と再生に優しく寄り添ってくれる心震わす感動作。




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