英検準1級面接試験 合格を勝ち取るテクニック〜ナレーション編〜
この記事では、高校で12年間、英語教師として何百人もの生徒の英検2次対策を担当してきた、かつ英検1級合格経験のある筆者(MiMi)が、英検準1級の面接試験合格のコツを解説していきます。
英検準1級面接試験対策第1弾は、英検準1級面接試験ナレーションの回答テクニックをお届けします。
英検の合格率は、今現在は公表されていません。
が、公表されていた頃のデータでは、準1級の一次試験合格率は、約15%。かなり難関な試験です。
そんな一次試験を突破したのに、面接で不合格って辛いですよね。高額な受験料をまた払うのも嫌ですよね。
だからこそ、面接試験は一発合格したいところ!
そんな面接試験突破の鍵は、冒頭のナレーション問題と言っても過言ではないんです。
というのも実は、もっとも配点が高いのがナレーション問題なんです。
したがって、ポイントを押さえたナレーション対策をすれば、合格はそう難しくありません。
ということで、この第1弾では、ナレーションのポイントを詳しく解説していきますよ。
ですが、その前に、準1級面接試験の概要をご説明していきます。
初めて準1級の面接試験に駒を進めた方。
これから準1級を受験する方。
難しそうだから受験を迷っている方。
まずは、この記事を読んで、概要を掴むことから始めましょう。
その上で、ナレーションをマスターして、面接試験を確実に突破しましょう!
英検準1級面接試験の概要
まずは、英検準1級面接試験の概要をお伝えします。
面接の主な流れは、次の通りです。
問題カードを使用する問題は、最初のナレーションのみ。
あとは裏返して、意見を述べるという2級までと同じ形式です。
着目すべきは、最初の自己紹介と日常会話。
2級までの自己紹介は、名前のみ。
簡単な会話も、級確認や “How are you?” 程度のもの。
ですが、準1級では、内容も長さもレベルアップします。
まず大きく違うのは、自己紹介。
準1級での自己紹介は、自由会話なんです。
こう言われたら、自己紹介を始めましょう。
たとえば、このような感じです。
このくらいの簡潔さでOKです。
ちなみに、この会話はアティチュード評価に反映されます。
たくさん話してポイントアップしたいかもしれませんが、
「話した量=得点」というわけではありません。
“a little bit” と言われてますので、ほどほどにしておきましょう。
その後、あなた自身に関して簡単な質問がなされます。
たとえば、
このように、海外経験や英語学習に関するトピックが多い印象です。これに対しても、適量で回答をしましょう。
繰り返しますが、これはアティチュード評価に加味されます。
スムーズに意思疎通をとろうする姿勢をしっかり出せば大丈夫です。
以上のように、冒頭の自己紹介や日常会話はレベルアップしています。
ですから、自己紹介は事前に作っておくのがオススメ。
流暢な自己紹介で、スムーズに始めましょう!
ナレーション問題の基本と回答ポイント
ではさっそく本題のナレーション対策に入っていきましょう。
準1級のナレーションは、2級のイラスト描写問題が元になっています。
2級より、細かく詳しく描写するイメージですね。
ただし、1つ注意すべき点があります。
それは、回答に制限時間があること。
2分間で描写を終えなければいけないんです。
準1級は、4コマ構成。それで2分なので、1コマ30秒以内です。
悩む時間は、あまりありません。
事前に与えられる準備時間(1分)で、ほぼ完成させるしかありません。
そのためには、とにかく練習あるのみ。
ナレーションの仕方やポイントを押さえた上で、練習を積みましょう。
ということで、ナレーションの基本の流れやポイントを見ていきましょう。
ナレーション問題の基本
まずは、ナレーションの基本的流れから。
ナレーションの基本的な流れは、2級と同じです。
2級よりイラストが1つ増え、さらに詳しく細かく描写するイメージです。
基本的な流れは、2級と同じです。
2級で対策をした方には、馴染みがあると思います。
・2級を飛び越えて準1級を受験した方。
・対策なしに2級面接試験に合格した方。
・2級イラスト描写のポイントを確認したい方。
そんなあなたは、まずはこちらを読んでおきましょう。
2級のポイントを知った上で読み進めた方が効率的ですよ。
ですが、2級と異なる点もあります。
それは、準備時間と回答時間。
準1級の準備時間は、1分。回答時間は、2分です。
実際には、このように指示されます。
2分以内で回答を終えるには、1分の準備時間で、ナレーションをほぼ完成させる必要があります。
そのためには、ポイントを押さえた実践演習が不可欠。
ということで、押さえるべきポイントをお教えしていきますね!
ナレーションのポイント
上記でお話したように、ナレーションの流れは、2級と同じです。
ただし、2級では矢印に書かれていたものが、準1級ではイラストの左上に書かれています。
というわけで、準1級では、
「イラスト→左上の英語→イラスト」
という順序で展開していきます。
時制も2級同様に、過去進行形もしくは過去形を使います。
ただし、2級と違う点は、以下の2つです。
2分間の制限時間アリ
1コマ目も2点以上描写
先ほどお話した通り、時間制限があるのは大きな違いですよね。
また各コマ30秒以内で、最低2点は必ず描写しましょう。これは、1コマ目も同様です。
2級では、1コマ目はセリフだけでしたね。
ですが、準1級では、1コマ目も最低2点は描写します。
描写する内容は、2級同様、
場面の状況
登場人物の行動
登場人物の感情
登場人物が考えていること などです。
では、さっそく実際の問題で見ていきたいと思います。
皆さんも、一緒に次のイラストのナレーションをしてみましょう。
準備時間は1分、回答時間は2分です。
※あなたが考えたナレーションの文章を添削する方法も後でご紹介するので、ぜひ、この記事を読みながら、オリジナルのナレーションにも挑戦してみてくださいね。
https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/virtual/grade_p1/pdf/grade_p1.pdf
さあ、時間内に終えることはできましたか?
ではまずは、模範解答を見てみましょう。
さあ、あなたの回答と照らし合わせていかがですか?
では、各イラストごとに、ポイントを確認していきましょう。
1コマ目のイラストのナレーション
1コマ目で描写すべき点は
駅を歩く女性の前の男性がタバコを吸っている
そのタバコの火で女性のジャケットが燃えている
かなり細かい描写なのがわかりますね。
「駅を歩いている」など、シチュエーションまで細かく描写します。
2コマ目のナレーション
2コマ目の描写ポイントは
道でタバコを吸うのをやめさせる運動に参加している
参加者が歩行者に署名を頼み、数名がそれに応じている
女性などの参加者の行動と、通行人の行動を描写していますね。反対運動の内容を看板から読み取り、反映させましょう。
3コマ目のナレーション
描写すべき点は
駅に喫煙スペースが作られているのを女性が見ている
歩きタバコは、1000円の罰金が課せられるという看板がある
解答では、 “the woman was pleased”(女性が喜でいた)と、感情が表現されていますね。
ですが、このイラストから感情は読み取りづらいです。
ストーリーから想像力を働かせる必要アリな場合もあります。
4コマ目のナレーション
描写ポイントは、
喫煙スペースを通るとタバコの煙が出てきているのを女性は見た
タバコの煙のせいで咳をしている通行人がいる
基本的に、4コマ目はストーリーのオチとなっています。
またこの4コマ目での主人公の感情が、Q1で問われます。女性の立場に立ち、心境を考えておくと良いですよ。
以上のように、準1級では、かなり細かい描写が必要だとわかりますね。
イラストに描かれている人物、看板などの内容は、すべてナレーションに反映させる。
そのくらいの感覚でナレーションすれば、時間的にもちょうど良いですよ。
まずは頭をしっかり整理して、ポイントを頭に入れましょう。その上で、ひたすら練習あるのみです!
とはいえ、一人で対策はなかなかできませんよね。
ということで、独学で対策できるツールをご紹介しておきます。うまく活用して、合格を勝ち取りましょう!
ナレーション対策オススメツール
① 添削付き英会話練習アプリ「SpeakNow」
同じイラストでも、描写方法はさまざま。
模範解答以外の描写方法もたくさんあるんです。
そのため、
「模範解答とは違うけど、この表現ではダメなの?」
と疑問に思うことも多々あると思います。
先ほどの例題で、ナレーションを作ってみた方の中の多くの人はそう思ったのではないでしょうか?
そんなときにオススメなのが、このSpeakNow アプリ。
このSpeakNowには、「フリーレコード」という練習モードがあります。
あなたが録音したどんな英語でも、ネイティブの先生が添削してくれるという便利な練習モード。
ですので、ナレーションを録音すると、ネイティブの先生が添削してくれるんです。
これなら、あなたのイラスト描写が、文法的、発音的に正しいかチェックしてもらうことができますよ。
どんどん添削してもらって、ネイティブライクな表現をマスターしていきましょう!
ちなみに、今インストールすると無料でフィードバックが体験できますよ。
② Morite2 English Channel
次にオススメしたいのは、こちら。
有名予備校講師の森田哲也さん、通称「モリテツ」さんのYouTubeです。
TOEIC満点を96回叩き出したモリテツさん。
面接の流れから、ここでお話したポイントまで、かなり詳しく解説してくれていますよ。
まずはこの動画でポイントを確認し、頭を整理してみましょう。
③おうちでアメリカ留学〜Study abroad from home〜
SpeakNowアプリで日々英語表現を磨きつつ、実践問題もこなしましょう。
こちらのYouTubeでは、予想問題を体験することができます。
この動画の嬉しいのは、とっても詳しい解説。
特に、ナレーション問題は、イラストごとに細かく解説してくれていますよ。
学習の仕上げに、活用してみてくださいね。
もっとも配点が高いナレーション問題。
とにかく大切なのは、ポイント理解と実践練習です。
制限時間内にナレーションを無事終えて、順調な滑り出しで合格を勝ち取りましょう!
次回は、英検準1級面接試験の「Question 1のポイントとオススメの対策ツール」をご紹介しています。
ポイントがわかれば、得点しやすいQuestion 1。
オススメの対策ツールと併せて要チェックですよ。
何としても合格を勝ち取りたいという方は、ぜひフォローして次回の記事も読んでくださいね。
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それでは次回の記事でお会いましょう。