謎掛け【千年杉】

樹齢１０００年とかの巨木って
どこか不思議な存在だよね
こんなに大きいのに
それでもたったの一本の木であることや
そもそも
１０００年間も、
どうやって存在していたのか
それに
１０００年前は
雑草みたいな苗木だったのか？？

一本の杉の苗木が
１０００年経って
神社の千年杉になった

いちおう、
そういうことになっている。

でもね、
その見方は皮相的だ
誤っている、とすら言ってよい

たった一本の苗木が
そこにあっても
それはほとんど雑草と変わらない。
蹴散らされて枯れて終わりだ
１０００年後に向けて育つ余地など無い。

じつはね、
『１０００本の苗木が』
たった一本の千年杉になるのよ？？

苗木とはいえ
１０００本もあれば、
そこはひとつの林になるでしょう？

そんな環境で苗木時代を過ごした木が
１０００年後には
一本の千年杉になる

それ以外にはない
一本の苗木から
一本の千年杉が育つことはない

そうして
１０００本の苗木のうち
『どれが』千年杉になったのかは
考える余地のない無意味な問いかけ。

ここでいう
１０００本の苗木というのは
単に千年杉に合わせてみただけで
数字そのものには
もちろん意味は無い。

ほんとうは
１０００本どころではなく
百万本か十億本かもしれない。

いいかい？
あなたは
『なぜ私は私なのだろうか？』
と問う。

その答えは、
『この世界には』
『何十億もの人間が』
『存在しているから』
なのだ！

これはこの世の秘密、

あなたは千年杉で

ほかの人間たちは雑草のごとき苗木

でなければそんな問いかけは

出ないのさ！

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