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海外に連れ出す本たちについて

残り30時間ほどで出国をする。
荷造りが佳境を迎えているけれど、僕にとって1番悩ましかったのは、やはり書籍。
こう改めてみると、所有している書籍はどうやら500冊は越えているらしい…恐ろしい。
そこからどう絞るか…
勉強用はもちろんのこと、インスピレーションが湧く系の書籍、それにいわゆる物語も、もちろん、連れていきたい。

数日かけて、なんとか55冊に今回絞った。
系統としては
【楽】ただストレスフリーで楽しむもの
【勉】勉強用/戯曲や美学に関するもの
【湧】インスピレーション湧いてくる系
で分類してみたところ、
【楽】10冊【勉】19冊【湧】26冊という結果に。

【楽】意外と読んでこなかった名作たちを

読もうと思って購入し、なんとなくあらすじは知っているけれど、ちゃんと読んだことがない、物語は思いのほか多い。
ノイズが減る生活になるからこそ、読めるのではないか、と思い連れて行く【楽】は10冊になった。

芥川龍之介が訳した『アリス物語』と、現代文学の最高傑作とも言われる『百年の孤独』は特に楽しみで、後者は東京中の本屋を探して手に入れたほど。出だしの1頁の引力がすごく、この先が楽しみな一冊。

日本のあわいを感じるために木下龍也の『オールアラウンドユー』はマスト。

【湧】アイデアのためのビタミン

アイデアのベースになるだけでなく、持っているアイデアの密度を高めてくれる、本は専門書のことが多く、電子書籍化されていない…気になるタイトルが多い、ちくま学芸文庫の多くが対象になってしまうのが、辛いけれど文庫なので、たくさん詰めた。

多くの作品で、夢/昔話/幽霊といったものが登場する。現実ではない=嘘/フィクションという図式に納めてしまうのは乱暴だし、勿体無い。
そんな思考を支えてくれそうな『夢と幽霊の書』は世界各国のそういった話を紹介している復刊した書籍。『昔話の魔力』はタイトルのみで、古本屋さんで購入した。安野光雅の『空想工房』も復刊版だけれど、言葉使いと着眼点が面白い。

【勉】世界で愛され続ける舞台作品を

シェイクスピア/イプセン/チェーホフ/ブレヒトと、世界で愛され上演され続ける戯曲(台本/脚本のようなもの)を。読んでいるシェイクスピア松岡訳はKindleで出ているため、既に持っているものだけ。チェーホフも訳にこだわらなければKindleにある。イプセンはあまり電子書籍化されていないから、後期の名作が詰まった800ページ超えの選集を持っていく。好きなブレヒトもなかなか電子書籍化されていないので、好きな作品/気になっていて読めていないものを詰めた。

こうしてなんとか55冊に絞ってみた。自分の本棚からスタメンを考えるような作業だった。自分の趣向もわかるし、おすすめです。

1 俳優の仕事第一部【勉】
2 昔話の魔力【湧】
3 夢と幽霊の書【湧】
4 何もない空間【勉】
5 ケイティ・ミッチェルの演出術【勉】
6 西洋演劇論アンソロジー【勉】
7 空想工房【湧】
8 完全版アリス物語(キャロル/芥川龍之介)【楽】
9 人間はなぜ歌うのか?【湧】
10 イプセン戯曲選集【勉】

11 近代能楽集(三島由紀夫)【勉】
12 対極と爆発【湧】
13 青春ピカソ【湧】
14 音を視る、時を聴く【湧】
15 絵画空間の哲学【湧】
16 ハーメルンの笛吹き男【湧】
17 大衆の反逆【湧】
18 空間の経験【湧】
19 シェイクスピアカーニバル【湧】
20 存在と時間(上)ハイデカー【勉】
21 存在と時間(下)【勉】
22 暇と退屈の倫理学【湧】
23 動物と人間の世界認識【湧】
24 かもめ/ワーニャおじさん(チェーホフ)【勉】
25 世界制作の方法【湧】
26 反解釈【湧】
27 舞台の上の権力【湧】
28 ものがたりの余白【湧】
29 重力と恩寵【湧】
30 人間の条件【勉】

31 動物農場【楽】
32 1984年【楽】
33 判断力批判【勉】
34 芸術作品の根源【勉】
35 ロミオとジュリエット【勉】
36 夏の夜の夢/間違いの喜劇【勉】
37 マクベス【勉】
38 ハムレット【勉】
39 ピーターパン【楽】
40 モモ【楽】
41 ブレヒト戯曲全集5巻【勉】
42 アルトゥロ・ウィの興隆/コーカサスの白墨の輪【勉】
43 三文オペラ【勉】
44 音楽と社会【湧】

45 生きていてよかった【楽】
46 オールアラウンドユー【楽】
47 感情的な日本語【湧】
48 日本人とリズム感【湧】
49 メランコリーの文化史【湧】
50 百年の孤独【楽】
51 星の巡礼【楽】
52 クラウド・コレクター【楽】
53 思考の整理学【湧】
54 忘れられた日本【湧】
55 正統と異端-ヨーロッパ精神の底流【湧】

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