インサイドセールス(BDR)におけるインテントセールスの必要性とは?
初めまして。
Out-Loop株式会社のJUNと申します。(X:https://twitter.com/topinsidesales)
この度はインテントセールスアドベントカレンダーに参加させていただき、誠に光栄です。
「生粋のインサイドセールスオタク」を自称しておりまして、
日頃から『顧客視点のインサイドセールス』について発信をさせていただいています。
また、Out-Loop株式会社では、営業代行事業をおこなっており、
直近、「インテントデータを活用した商談獲得」というご依頼が急増しています。
今の営業界隈の最先端の1つが「インテントセールス、インテントデータ」であろうということを日々感じています。
今回は【顧客起点の営業手法「インテントセールス」】ということで
「インサイドセールス(BDR)におけるインテントセールスの必要性」というテーマで具体的な活用方法も含めてお伝えしていきます。
1.インサイドセールス(BDR)とは?
まずはインサイドセールスのBDRについて簡単にご紹介しましょう。
BDRはBusiness Development Representativeのことで、
「アウトバウンドセールス / 新規開拓営業」とも言われるのですが、
過去に接点がない顧客に対し、自社商材やサービスのターゲットとなる属性を持つ企業をリストアップし、アプローチしていく営業手法です。
要は興味関心があるかわからないお客様にひたすらコールしていく手法です。
※インサイドセールスにはSDRと言われる、反響に対する架電営業もあるのですが、今回は触れません。
これ、聞いただけで非常に難易度が高そうですよね。
本当にアポが取れるの?と。
さて、現状このBDRって実際どう周りから見られているものでしょうか?
以下はXで見かけた投稿ですが、これは氷山の一角に過ぎません。
・ガンガン電話してくるとか、ただの迷惑電話。
・営業電話のことを変な略称使わないで欲しい。
・着拒したのに、また違う番号からかけてくる。迷惑すぎる。
・リード発掘としては一つの手段だと思うけど、時間効率が悪すぎる。
と散々な言われようです、、、。
はっきり申し上げましょう。
現状のBDRの見られ方はお世辞にも良いものとは言えません。
つまりは「うざい」「迷惑」というイメージが定着してしまっているのです。
インサイドセールスに関わっていない人から見たら当然そうだろうなとお思いでしょうが、
衝撃的なことに、これは現在インサイドセールスに所属している方にも言えることなのです。
私が先日X上で行なったアンケートですが、
現在インサイドセールスに所属している方でさえ、
インサイドセールスを続けていきたいと思っている方は圧倒的少数派なのです。
要因がいくつかあるでしょうが、
「BDRで疲弊している」ことは間違いなく大きな要因の1つです。
断られて断られて、時にはクレームもらって。
こんなのもうやりたくない!と。
ここまでくると、1つの疑問が浮かびます。
そもそも「BDR」ってやる必要あるの?
マーケ施策を駆使しながらSDR(反響営業)だけやれば良いのでは?
興味あるかわからない人にかけ続けるコールなんて誰もやりたがらないだろうし、効率悪すぎなんじゃない?
と。
おっしゃることはごもっともです。
ただ、ここはエコ贔屓ではなく、
BDRが必要な理由を私の目線からお伝えしたいと思います。
1点目はリード量です。
SDRではマーケ施策に予算をつぎ込めば一定反響は見込めるものの、
時間と共に、多くの場合、反響は落ちていきます。
さらに費用を投下すれば良いのかもしれませんが、
そこには莫大な費用がかかることも往々にしてあり、
安定的にリード数を確保したいとなるとBDR施策を検討せざるをえないのです。
2点目はターゲッティングです。
反響待ちでは、「この企業群からアポが取りたい!」というニーズを叶えることができません。
DMなりを送って反響をただただ待つしかできないのです。
それに引き換え、BDRをすることで、
キーマンへの接触やそこからの反応、それを基にアポイントを取っていくという戦略を立てることができます。
特に大企業からは「待ち」では滅多なことには商談機会はありませんよね。
3点目はお客様の生の声が聞けるというものです。
特に新しいサービスに多いのですが、
ターゲッティングは考えるときに、
1つのターゲットを定めて、マーケ施策などうち、
おそらく一定程度反響がくるでしょう。
ただ重要なのは「反応が来なかった」お客様の声。
そこにこそ重要な何かがあるのです。
実際のお客様の声を聞けるBDRコールというものは大きな価値を持ちます。
この大きく3点から企業は施策として「BDR」を手放すことはないでしょう。
2.なぜ「インテントセールス」がBDRに必要か?
ただ先ほどお伝えしたように、
BDRの評価は非常に低いものです。
しかし、そのほとんどは「顧客視点」の電話ができていないことにあるのです。つまりは顧客に望まれていない一方的な電話をしているのです。
その大半は、「タイミング」です。
よくあるでしょう。電話した時に、
「今は検討していません」
「今今は結構です」
というお断り。
私も何万回とこの言葉を聞いてきました。
架電先の担当者がこう断っているにもかかわらず、
「今すぐ検討しなくて良いので」
「情報提供だけでも」
と無理やり粘るBDRがほとんどなのです。
これでは負の感情を持たれても致し方がありません。
逆に、「ちょうど今検討している」というタイミングで接触することができれば、これはアポはもちろん受注にまでも最短で繋がっていく素晴らしい結果をもたらすことは容易に想像できるでしょう。
従来のなんとなくターゲッティングやリストがあるからとにかく架電して断られてそのリストを捨てていくという焼畑戦法ではなく、
本当にお客様に必要なタイミングを掴んでアプローチしていく。
これはBDRの未来を変えるものだと確信しています。
BDRが成果を出す手法として、確立され
「お客様から感謝される架電」が増えていく。
インテントセールスがBDRに与える可能性は無限大なのです。
3.「インテントデータ」って具体的にどう使うの?
さて、上記は私が先日行ったアンケートです。
インテントデータに興味がある・活用したいと思っても、
その使い方ってなかなかイメージ湧かないですし、
さらにうまく使いこなして成果に繋げていると感じる方は少数派なのです。
冒頭にもお伝えした通り、「インテントデータ」を使ってほしいという要望が増えているにもかかわらず、です。
つまりは「インテントデータ」を使いこなせるインサイドセールスこそがここからの営業で圧倒的な差別化になる、使いこなせないインサイドセールススは淘汰されていく、とこそ思うのです。
弊社でもインテントデータ自体は活用しています。
成果としては、インテントを活用する前と比べて「1.5倍」アポ率が上がっています。
ただ、インテントが強い(大きい)ところに架電すればアポがすぐ取れる、
という単純なものでは全くありません。
例えば「従業員規模が大きい企業」。
ここは母数が大きいがゆえに、インテント数が過剰に反応してしまう傾向があるため、注意が必要です。
他にも「企業は特定できても、バイネームでは特定できない」ことも注意が必要です。
仮にインテントの値が高くても、「誰が」までは特定できないため、
全く関係ない部署でのインテントではないかなど細心の仮説立てが必要です。
こう見ていくと、インテントデータは「優先順位付け」として向き合っていくことが正しいでしょう。
元々ターゲッティングしていたリストセグメントに対して、
さらにインテントが強い企業を優先的に当たっていく。
これがインテントデータとの正しい付き合い方だと考えています。
その証拠に、数値として上がったのは「接続後獲得率」の部分でした。
接続率はほぼ変わらないか、むしろ下がっています。
とすると、いかに接続率をその中で上げていくか、
接続後の獲得率を高めるためにどう事前準備をすればよいか、
という方向に施策を考えることができるのです。
このようにインテントデータとうまく付き合っていくことができれば、
インサイドセールスとして一皮も二皮も剥けることでしょう。
4.終わりに
このnoteで申し上げたいことは、
インテントセールス✖️BDRがもつ無限の可能性です。
BDRは、
辛い、やりたくない、成果が出ないというものから
楽しい、やりたい、成果が出るに180度変わらなければなりませんし、
変われるのです。
今回のこのインテントセールスアドベントカレンダーの記事が
多くのインサイドセールスがより顧客視点の架電をし、
そして将来的にはBDRへの世間の見られ方が大きく変わるきっかけになることを切に願っています。
最後にインサイドセールスの皆様へ一言。
「インテントセールスを活用して、感謝される「電話」をしよう!」