ドラマ「生理おじさんとその娘」を観て感想~女子の生き様~
その昔、街でネプチューンのお三人を見かけたことがある。3人とも、テレビで見るイメージより、いかついおじさんたちという印象でなんだか怖かった。
そのネプチューンの原田泰造さんが主役のこのドラマ。
娘を思うあまりに突っ走ってしまう父親を好演している。
女性の身体と心のケアに生理は重要なことに違いない。
しかし、テレビ番組の生放送で娘の生理周期をばらしてしまうのには、私も引いた。
思春期真っ盛りの娘さんには酷なことである。
SNSでそれがバズってしまい、謝罪動画を制作しようとするが、誰に謝罪するのか?謝罪する相手は娘一人ではないかと自問自答してしまう。
ラップでいいたいことを言うのはケンカにならないと娘の弟が言い出し、みんなでリズムにあわせてそれぞれの言い分をいうところが、ドラマとしては面白かった。
生理は女性にとってはデリケートな問題である。
ユニ・チャームの創業者、高原慶一朗さんは、日本で初めて販売された生理ナプキン、アンネナプキンを買い、この紙の構造なら実家の製紙業技術が役に立つに違いないと、奮起し、ナプキンを作るための工場を建設しようとする。
しかし、男性従業員たちは猛烈に反発し、「女のシモのことで商売するのは恥ずかしい」とまで言われてしまう。
そこで、我々技術者がそのような考え方であるならば、当事者の女性たちはもっと恥ずかしいに違いない。生理は女性にとって当たり前な生理現象であり、自分たちから変わらなければ、女性たちにとって快適な生活はいつまで経ってもやってこないと言って、まず従業員の意識を変えるところから出発した。
ユニ・チャームは、生理用品をはじめ、おむつや介護製品など、今日ではなくてはならない商品を作り続けている。
そして、2023年現在、再び生理を取り巻く環境は大きく変化しようとしている。男性も生理の仕組みや、その症状の辛さなど、女性に寄り添った知識を身につけていただき、ぜひとも、女性を労わってほしいものである。
そんなこといって、男性だって辛いこともあるんだよと、反論をくらいそうだが、男女問わず、お互いにお互いの身体のことを知り、労わり合える社会こそが真のインクルーシブではないかと私は考える。
私自身、いかつい男性たちに生理のことをオープンに話すにはまだまだ抵抗があるが、「今日はちょっとしんどいです」くらいなことは言えるようになるといいなと思う。
↓こちらでも記事を書いています。興味のある方は読んでみてください。
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