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つらつらと。

自分の親の実家、そして旦那さんの実家は米農家ですが、私の子供の頃から、

『米作りだけでは食べていけない』

が、周りの共通認識で、専業農家ではなく兼業農家(現役世代総出で、ガッツリ他でも雇用労働)が当たり前だった。

私たち親世代(現在60代前半)はその苦労を知っているから、子ども世代(現在30代後半)に『継げ』とは言わないでくれた。

地域でも、農家とは全く関係ない職業の手に職をつけさせるために大学や専門学校に進ませるお宅も珍しくない。

多分、もう一つ上の世代(祖父母の代)では跡取りや墓守、家を継がせるという意識が強かったから、そう自由にはさせてもらえなかったと思う(特に長子)。

だから、子供に家業を継ぐことを求めず、自分の代で終わらせる覚悟をした私たち親世代の覚悟を思うと、相当なものだったと思う。

だから少なくとも、代々受け継がれた私の親の実家と旦那さんの実家である2軒の米農家は、私たちの親世代で閉じることになる。(私の親の実家の方は、すでに継ぐ者が居ないため田んぼの作業委託している。しかし、現在は代わりに耕してくれる方々も高齢化し減り続けているため、今担当してくださっている方が辞められたら次の更新は分からないと言われている。)

田んぼは一度放置すると、再度農地に戻すには、かなりの手間と費用がかかる。
相当立地が良い土地でもない限り、一度遊休農地になったら、再び使われることはないと思う。

終わらせてしまう罪悪感もある、歯痒さもある。

でも、現代で農家をすることの苦労、リスク、金銭的なことを考えると、現状で『私たちが受け継ぐ』とは言えないのが現実だ。

スーパーに行けば米でもパンでも野菜でも、安く新鮮な食べ物が簡単に手に入る現代。

最近では、ネット上でクリックひとつで全国の食べ物が家に届く。

でも一方で、他国の戦争や天候不順で簡単に今回みたいな特定の食品の供給不足に陥る。

田んぼを見れば、年々目立つ遊休農地。

減反政策、なり手不足、食べ物を作れるけど放置された土地。

食料自給率を上げるという、世の中の声と矛盾しているような目の前の光景。

難しいことはわからない。
日々の生活にかまけて、学ぼうとしないのも良くない。

けど、漠然と『私たちの代で何か対策を打たないと、民間の米農家さんは無くなっていってしまうだろうな』と思っている。

そう思うのは、実家の米作りの手伝い止まりで、愛着もあるのに継ぐと言えない自分たちがいるから。

人を生かす大切な食料を生産するために払う、大変な労力と苦労、そして今は天候さえも向かい風。
最近の異常気象を思えば、今後追い風になる未来は見えない。

少なくとも、それに見合うだけのメリットが無ければ無理だと思う。

でも、

身近にその環境があるのに、自分自身が米農家を職業選択に入れられなかった自分には、その何かが“何なのか”はわからない。

農業に従事する方々を差し置いて、この問題を語るのも烏滸がましいと思う。

でも、日々大変な苦労のもと、食べ物を生産してくださっている方々が、やり甲斐と十分な利益を得られる世の中になればいいなと思う。



賑やかし帯の『勝手にイチオシピックアップ』でご紹介させてもらおうと思ったコチラの記事⇩

を拝読して、色々考えさせられて。
自分の気持を一文添えようと思ったら、一文では収まらず、ひと記事分になっちゃったはなしです。



本当に衝動で書いた記事だから、着地点を作るために魔法の言葉を使わせてもらったけど…

今回はひっそり書きたい記事だったからタグ付けはしません🤭


読んでくださり、ありがとうございましたm(_ _)m


好きな風景。
(向かって右が、弥彦山)

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