高齢な親の介護日記⑮
2024年10月16日 水曜日 曇りのち晴れ
父が入浴時に頭を洗っていないことがわかった。
「お父さん、お風呂入ってる?」
と聞くと、必ず「昨日入ったよ」と返事があるが、
シャンプーも石鹸も、1年以上ほぼ同じ姿をしたまま浴室の隅にひっそり申し訳なさそうに並んでいる。
仕方がないので浴室に誘導し、シャンプーを手に取り頭につけるのを確認するという作業を行うことにした。まだ自分で服の着脱はできるけれど、もうそろそろヘルパーさんを考えたほうがいいかもしれない。
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過ごしやすい気候になったけれど
もうすぐ夏になるのか冬になるのかわからない
ふと自分が今どこにいるのかわからない
一緒にいる私(娘)との関係がたまに自分の姉や妻と混同する
これらの見当識障害が起こってきていることを父はまだ自覚できている。
人は年齢を重ねると、時間が経つのが速くかんじるという現象は、『ジャネーの法則』というらしく、
その法則によると
80歳の人にとっての1年の長さは人生の80分の1
8歳の人にとっての1年の長さは人生の8分の1
だから、心理的に時間の感覚がちがうのだそうだ。
父は1年前の出来事をまるで昨日のように話すのだけれど、これはアルツハイマーの見当識障害ではなくて『ジャネーの法則』によるものかもしれないな
と、考えてみることにした。
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