うつ状態に関する個人的観察
初めまして、ねてると申します。
※以下文章は、私ねてるが実際に最も酷い状態だった時に備忘録的に残したものになります。(10/26)
2024年7月より、極めて高いうつ状態にあるとの診断を受け、休職真っ只中の社会人(29)です。
うつ病患者が多い昨今では、私のような元患者や、現患者の方が書くnoteも恐らくたくさんあるかと存じますが、私からは大きく2点
・うつ状態の方を身近にお持ちの家族様、友人様へお伝えしたいこと
・うつ状態をお持ちのご本人様へお伝えしたいこと
以上にわけてお伝えしたいと思います。
今回は、
・うつ状態の方が身近に居られる家族様、ご友人様へお伝えしたい事を中心に記していきます。
(10/26追記)まず一番に皆様に知って欲しいのは、可能であれば【専門家を頼って】下さい。何らかの理由でどうしても行けない理由がある方は、その理由を書き留めて、温かい飲み物を飲んで下さい。可能であれば当事者の方にも温かい飲み物を淹れてあげてください。
できれば、先々のお茶の約束をして下さい。
『予定がある』これだけで、踏み止まる理由になります。
───※以下の症状は個人差が大きく出て参ります。
私の最も酷い状態の精神の話も出てきますので、「死」に関して強い不安や嫌悪感を抱く方はここから先をお勧め致しません。上記の内容で十分ですので、暖かいお布団に潜って下さい。───(追記ここまで)
さて、"うつ状態になる"と聞きますと、多くの場合パワハラやいじめ、転職転勤、離婚や別れにまつわる事をきっかけに発症するものでありますが、私の場合は原因は不明です。と言うのも、4月に転勤引越しをし、その後5月に実家の父が家を出、6月をかけて母がメンタル不調になり、7月に突如出勤ができなくなった為です。
ではこの突如出勤ができなくなった、と言うのはどう言うことかと申しますと、
・朝、背中に根が張ったように体を起こす事ができない
・目が覚めても12時頃まで体が動かない
・お腹が空かないどころか胃が痛い
・頭が重く考えができない
などの理由です。
休職に至って今現在7/31までの期間で申し上げますと、
1割 超元気、散歩とかお出かけめっちゃ行ける
6割 起き上がるのに難あり、12時以降なら動ける
3割 無理
と言うような割合で生活が厳しい次第です。
では、この"無理"と表した部分ですが、実際にはどう言う状況かと言いますと、いわゆる希死念慮です。
私自身、10代の頃から約10年間、軽い希死念慮とは付き合ってまいりました。
「何も楽しくないし死にたいな〜。」
と言う雰囲気で、死ぬ方法を模索して「苦しそうだからやめよう」と言うのが当時です。
一時期、保険の営業をしていた折には適応障害の診断もありましたが、これについては明確に仕事が合わなかったので、こう言った希死念慮はありませんでした。
では、この前述の軽い希死念慮と、うつ状態の重い希死念慮と何が違うかと申しますと
軽い希死念慮が
「死なない理由(苦しい、しんどい)を探していた」
のに対し、
重い希死念慮が
「死ななければならない理由、死んでも良い理由を探していた」
と言う点です。
私の場合なんとか生きていますが、
・幼い頃から父に「自殺だけはするな」と言い聞かせられた
・自死遺族の声に触れる機会がこれまでにあり、残されたものの痛みを思うと出来ない
・猫と住んでいるので、私が死ぬと猫が苦しむ
大きくは以上3点がストッパーです。
が、重い希死念慮に覆われる時、
目の前にいない家族の声や、苦しむだろうと慮る余裕はありません。唯一目の前にいる猫についても、「家族が面倒を見てくれる。いつかはそれにも慣れるだろう」と、死んで良い、死ぬ事を肯定する理由をつけ始めます。
ただ、この、「死ななければならない」という脅迫的な希死念慮については、私の場合約1時間程度で収まりました。多くの場合、数時間も保たずに落ち着くとも伺いますので、この時間、いかに気を逸らすかが大事になります。
(当時ここで力尽きたため、以降10/26追記)
とはいえ、気を逸らす方法を考える気力も力も無いので、可能であれば意味のないものをお勧めします。
以下、私がしんどい時にお世話になったものです。
・SCPざっくり紹介/松(A・TYPEcorp.)さま
・Vtuber るんちょま配信/ルンルン(にじさんじ)さま
・ニャルガクルガ、再び/モアクリさま
・Pov: Llevas a tu amiga con el hada quitapiojos(光る虫を食べる妖精のASMR)/Daniela Emmanuelさま
・かくれてしまえばいいのです。/特定非営利活動法人ライフリンクさま
などです。
このように、
・明るすぎず、自分に直接関係のない情報
を意識して取り入れると、だんだん、落ち着いてきました。
もしよろしければご参考ください。
現在、私は10月頭より快復し、就職活動が出来るまでになっています。
けれど、一度メンタルが落ちている時に、明るい事は考えられません。
きっと、相手の方が大事であればあるほど、打ち明けるのも、受け入れるのも難しいと思います。聞かれる家族の方は、きっと驚きの後、少しの怒りが湧いてくる事でしょう。どうにか止めたい一心で、勢いのまま説得を始めてしまうかも知れません。(私が自傷行為をした時の母がそうでした。)
きっとそうする事で、本人に「自殺はいけない」と一般常識を植え付ける事は出来るでしょう。ただし、次に同じかそれ以上の波が来た時、きっと本人はその人に話をしません。否定される事を分かっていて話しかけるのは、ハードルの高く、エネルギーが必要な事だからです。もしかしたら、人にSOSを出す事をやめてしまうかも知れません。
事実、受け入れるのは難しいと思います。元気になってほしいあまり、「貴方の状態はどん底じゃないから大丈夫。周りを見てごらん、もっと辛くても生きてる人がいる」と言いたくなるでしょう。
でも当人は、今まさに、自分の大事な心臓を虐げられ、蔑ろにされています。
想像してみてください。貴方の最も大事なものを目の前で虐げられ、両手で守ることもできず、ただただ横で呆然と見るしか出来ないのです。当人には心の中でそれが起こっています。
その横で「あなたはまだマシだよ」と、もっとも信頼していた人から言われるのです。これほど辛い事はありません。
なので、もしまだ、そういった事が起きてない方は、受け入れまでいかなくとも受け流す手法を身につけて下さい。悲しいんだね、辛いんだね、頑張ってきたねと、相槌を打つだけで構いません。温かいものと一緒にそう言った時間を作ってあげてください。
また、既に上記のように「貴方はまだマシだ」と伝えてしまったり、「そんな事は考えてはいけない」と叱咤した方もいらっしゃるかと思います。
驚いた事でしょう。自分の大事な方の悩みに気付けず、悲しかった事でしょう。どうして、と思うあまり、強い口調で問い詰めてしまった方もいらっしゃるかも知れません。
ところで、私と母の、ひいては、祖父母を含む家族間の関係ですが、今現在では過去からずっと希死念慮があった事、酷い時には、遺すものの事を考えられずに死んで良い理由を探していた事をカミングアウトしております。
私の場合は必要に駆られてでもありましたが、「この人なら最後まで聞いてくれる」と言う土台が、その後構築されたからこそカミングアウトができました。
なので、「もう言ってしまった」と気を落としたら、まずは貴方が一呼吸をおいてください。なぜ、悲しかったのか、なぜ、怒りが湧いたのか、なぜ、強く問い詰めてしまったのか、考えていただければ、きっと答えがわかると思います。
そうしたら、その答えを携えて、当事者の方の好きなものを思い浮かべてください。
それを共有して大事にする未来を思い浮かべてください。何と言う声をかけたいか、考えてみてください。そうしてそれを、優しい言葉で伝えて下さい。
ご家族の方もきっとお辛いと思います。抱えていては辛いので、家族相談もお勧めします。人に話すことは頭の整理に良いです。
まずはご家族や身内、ご友人の方が落ち着いてください。普段と同じ口調で、1週間後、次回のお茶の約束が出来ますように。
皆様がお辛い時期を抜け、穏やかに過ごせますように。
2024年10月26日 ねてる.