英語を探せ#19-何のために学校へ行くのか-米国の答え
日頃の常識を見直せるような英語を探しています。断捨離のために米国時代の資料を整理していたらある学校の英語パンフが出てきました。
米国時代の初期、苦手な英語をうまくなろうとして夜間に通っていた学校がありました。無料の英語スクールとして、米国に来たばかりの裕福でない外国人とその妻が多く通ってきていました。大学で英語を専門の先生から集中的に習うと当時でも1学期で十数万円かかっていました。一方、無料の英語スクールものもあるのです。いい国だなあと思いながら通っていました。
その学校は”Adult High School”「成人高校」と呼ばれていて、その学校のメーンは、中学や高校を中退した人達を教えていたのです。そのパンフ ”Brochure”では5W2Hの質問形式で宣伝していました。当時は読まなかったのですが、改めて読んでみると、いいプログラムだなあと思いました。自由の国ですので、”drop out”「中退者」が多かったのです。また授業料は無料ですから、米国は豊かな国です。
なかでもなぜ学校で学ぶかという”Why”は興味深く、なるほどな、と思いました。さらに高校卒業の資格がもらえるのです。大学進学の道も開けます。全部紹介すると量が多すぎるので、5W2H のうちwhyとwhatに絞って紹介します。あとは質問のみ残します。
質問: 「なぜ学校に入る必要があるのですか?」“Why should you enroll?”
回答: 「それは以下であなたに役立ちます」“It can help you:”
例: 「より良い仕事に就く」“get a better job”
例: 「より良い給料を得る」“receive better pay”
例: 「進学のための資質向上」“quality for further education”
例: 「自分にもっと自信を持ち、もっと効果的に働くことができる」“have more self-confidence and effectiveness”
例: 「あなたの独立性を高める」“increase your independence.”
なるほど、人生でお金や仕事の面、さらに精神面でも得ですよ、ということです。高等教育の意味です。日本の高校生に、さらに大学生にも教えてやりたいと思いました。
質問: 「具体的にはどのようなプログラムが提供されていますか?」“What specific programs are offered?“
回答: 「大人としての基礎教育。 このプログラムでは、読解力、正確なスペル、文法、数学、英語での会話のスキルを向上させたい人を対象としています」“Adult basic education. This program is for those who would like to improve reading, spelling, grammar, math and spoken English skills.” 読み書き、会話力、数学は大人の基礎のようです。在米中、米国人は高等教育への強い信頼感があるように思いました。
例: 「G.E.D.プログラム。G.E.D.という高等学校卒業程度の証明書を取得するために必要な 5つの分野の指導を提供します」“G.E.D. The GED program provides instruction in the five areas needed to earn a high school equivalency certificate." なおGED (General Educational Development:一般教育開発) プログラムは、テストを受け合格すると受験者がアメリカまたはカナダの高校レベルの学力を持っているという証明書がもらえます。このテストは、現在は数学、科学、社会、言葉の技術での推理(reasoning through language arts: 読み書きとエッセイ)の 4 つの科目を対象としています。当時は、reading とwritingが別にありましたが、2014年から言葉の技術として1つになっています。社会にでると言葉の技術は重要です。言葉の使い方は難しい。
例: 「高校の卒業証書。 数学、科学、英語、社会の授業が提供されます。 コース要件を完了すると高校卒業資格が得られます」“High School Diploma. The diploma program offers classes in math, science, English and social studies. Completion of course requirements leads to a high school diploma.”ここで高校が卒業できるのです。
例: 「大学入学準備。 高校の科目を復習するプログラムです」“College Entry Review. This program offers a review of high school subjects.” いたれり尽くせりと思います。
例: 「第二言語としての英語。 少人数グループでのクラスは、英語が第二言語である人々をサポートします」“English as a Second language. These small group classes provide help to people for whom English is a second language.” これに私は通っていました。先生方は欠席しても遅刻しても決して怒らない、常に熱心かつ誠実であった先生方には今も感謝です。あれから20年たって、米国訪問した時に、誰もいないだろうと、そっと様子を見に行って当時の先生の一人がまだ残っていて再会できました。非常に喜んでくれました。
その他の質問です。Howが2つあるのが興味深い。
質問: 「どんな人が成人高校に入学でますか?」“Who can enroll in the Adult High School?"
質問: 「いつ入学できますか?」“When can you enroll?”
質問: 「プログラムはどこで提供されていますか?」“Where is the program offered?”
質問: 「どうやって入学しますか?」“How do you enroll?”
質問: 「このプログラムはどのように動かされていますか?」“How does this program operate?”
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