理学療法士の私がテニスの現場で心掛けていること
私が活動するテニススクールでは、身体の痛みや不調を抱えている方の相談を受け付けており、お話を聞いた上で必要に応じて病院の受診をお勧めしたり、セルフケアの指導やストレッチ等の施術を行なったりしています。その中で心掛けていることがあるので、今回はそれについて綴っていきます。
ただ「休むしかない」と伝えるだけでは酷じゃないか
テニスをしていて身体の痛みや不調を抱えている方にとって、一旦プレーをお休みした方が良い場面があるのは間違いありません。ですが、多くの方にとっては「大好きなテニスをなんとか休まず続けたい」というのが本音ではないでしょうか?私は、そうした思いを持っている方へ単に「治るまで休みましょう」と伝えるだけになってしまうのは酷なことだと思っています。
そこで私は、テニスの現場で身体の痛みや不調を抱える方と関わるときに次の2つのことを心掛けています。
①プレーを続けながら改善する方法を探る
症状がそこまで悪くないという方に対しては、できるだけ休むことなくプレーを続けながら改善する方法を考えてご提案するようにしています。
こうした場合、プレー前後のセルフケアや補強トレーニングなど1人で取り組めるメニューをお伝えして、必要に応じて定期的にストレッチ等の施術(コンディショニング)と合わせてメニューの見直しを行いながら、頻度を調整してプレーを続けてもらうことが多いです。
この方法には、プレーを続けられるというだけではないメリットがあります。それは、単に症状の改善だけでなく、その原因となっている身体機能面、技術面の問題も改善を図れるということです。そのため、休むだけと比べると復帰してから同じ症状を繰り返しにくくなることが見込めます。
②休む必要がある場合は、その理由とその間にできる事を
具体的に伝える
先にも述べた通り、一旦休む期間を作る必要があるケースというのは間違いなくあります。例えば痛めた箇所に炎症が起きている可能性のあるケースでは、炎症を悪化させない(長引かせない)ためにプレーを控える必要があります。こうした場合、このように休むべき理由をできるだけ明確に伝えた上で、その後スムーズにプレーを再開するために、休んでいる間に取り組めるセルフケアなどを伝えることにしています。
より良くなって復帰できるように
このように、私がテニススクールで身体の痛みや不調を抱える人と関わる際は、可能ならプレーを続けながら改善できるように、仕方なく一旦お休みするにしても、身体の状態をしっかり伝えて納得いただいた上で計画的に復帰に向かえるように心掛けています。また、何らかの1人で取り組めるメニューを伝えることで、より良いコンディションでプレーに復帰してもらえればと思っています。
これからも、多くの方のテニスライフをより健康でより楽しいものにしていくことを目指して活動を続けていきたいです。
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