アホがアホみたいに泣いてら。

暗さが沈殿したような部屋に、音楽のメロディを大音量で流していたら、しんみりと神妙になって、どこからか悲しみと辛さが心を通って抜けていく。

微かな痛みが胸に滞留して、どんなに擦っても消えない。ぬるぬる。ぐにゃぐにゃ。死にたい、なんか簡単には言えない。

音楽って、こんなにも人を傷つけるのに、美しい。いつか、作曲して、詩を歌って、美しい華を咲かせたら、そして、桜のように散って死にたいよ。でも、もう18だし、才能のある人は幼少期から練習を重ねているから、もう遅い、今から全ての制限をとっぱらって、戦っても、たぶん勝てない、きっと自分よりすごい人が、今には必死になって曲を描いている、無駄な希望は絶望をより深くするだけ、力のない者が夢を語っても、恥ずかしいだけ、なによりも、戦ってる人に、失礼だ。

言の葉は、人類に"表現"を与えた。自分のレンズで切り取った世界を、他人に伝えるための道具。気付けば習慣となり、癖となり、人格に組み込まれた。内に向いた"表現"ほど無意味なものはない__。自分を切り取って、私は天井を見た。自分を縛るツタは、もう枯れ果てて薄茶色に変色し、さらに私をきつく縛った。

音楽は、"表現"というより"空間"を丸ごと尽くり出す。一時的に限界を忘れて、本来の感覚を思い出す。あぁ、私、辛かったんだ。苦しかったんだ。

でも、気付いたところで、どうなる。。。。悲しみを自覚して、救われる?結局は。みんなから褒めてもらわないと満足できないわけだし、肉体的な苦痛を捨てなければ気持ちよくなれない。どんな、地獄だって、差し伸べられた手を掴んで引き上げてもらうしかない。人に、注目される力が欲しい。社会的に意味のない存在である私は、幸せに生きる権利がない。自分を受け入れる強さもないから、他人を受け入れる強さがある人が少ないから、私たちは一緒にやせ細って、たぶん最期に精一杯満足したフリだけして、きっと生命を終える。醜い者のサダメ。わら。死んだら、せめて全てから解放してほしい。



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