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フルマラソンを完全に舐めてた
先日地元のマラソン大会に参加してきました。
フルマラソンの参加は15、6年ぶり。走ったことがあると言っても当時は20代、現在40歳であまりにも過去すぎる。
それでも最近ランニングしてるし、まぁ何とかなるだろうと思っていました。
目標は「完走。できれば歩かずに。」
自分はもちろん最後方からのスタートです。
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マリオ、スパイダーマン、ミリオン、素足で走る方等個性豊かなランナーがたくさんいました。
5キロ程走ると、家族の応援を発見し出会うこともできました。
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ただ、10キロ地点ですでに疲れが溜まっていました。普段の練習が10キロ程度なので、自分にとってはここからが勝負どころ。
走っても、走っても先が見えません。
走った距離の表示を見るたびに余計な計算をしてしまいます。
「今10キロ走ったということは、あと30キロ、残り3/4。」
この計算は順調な時はいいですが、途中で恐ろしくなります。
こんだけ走って、まだあと半分もあんの?というふうに。
20キロ程走ったところでトップランナーたちが折り返してきました。
弾丸のように速く、もはや別世界で同じ競技をしているとは思えないくらい。凄いなぁという感心と、こんなにも差があるもんなんだと圧倒的な努力の差を感じました。
とりあえず折り返し地点までは頑張ろうと走り続け、何とか折り返し地点まで来た時、
「こんなしんどいことがまだ倍近くあんの?無理じゃない?」「なんでこんなしんどいことしてるんだろ?」と考えてしまいました。
25キロ地点で、走っていた足が動かなくなり歩いてしまいました。一度走るのを止めると、両足がとても重たく他人のものみたいに感じます。あと17キロもあるのに。
そして、曇りの予報なのに急に雨が降り出し、体は濡れて寒い。心は完全に折れてしまいました。「早く家に帰りたい」。
妻にラインで無理そうだと電話で伝えようとしましたが繋がらず。文章は手がかじかみ打つことができません。
とぼとぼと歩いているため、「頑張れ!」という応援をされている方を見ることができず辛く感じました。頑張りきれなかった自分が情けない。でも、もう走れない。
せっかくだからと思い、途中に配られているプリン、スープ、焼き菓子を余すことなく頂きました。歩きながら。もはや散歩です。
最後の目安である6時間のペースメーカーの人たちにも抜かれてしまいました。
「あぁ、終わった。完全にフルマラソン舐めてた。また来年かな。いや、辛いしもう二度といいや。雨はやまないし、早くバスの迎えが来てほしい。」
35キロの地点まで何とか歩き続け、最終関門に引っ掛かり終了と思っていました。フルマラソンには数ヶ所時間制限の関門があるのです。そして時間制限に間に合わない人はバスに乗せられリタイアとなります。
今年は残念、と思っているとスタッフの人の応援が聞こえました。
「最終関門まであと2キロです、まだ間に合います!頑張ってください!」
「えっ、まだ間に合うんですか?あと何分?」と思わずに聞き返してしまいました。
スタッフの人もまさか聞き返されると思っていなかったのでしょう。少し驚いた顔をされています。
「え?どうやろ?えーと、あと20分で2キロです」
(20分以内に2キロ?え、走ったら全然いけそう。ゴールまでの残りの7キロは普段走っている距離やん)
そう思うと、不思議なもので他人のように重かった足が気にならなくなり、再び走ることができました。
何とか最終関門も引っ掛かることなく通過でき、残り何キロの表示が見えると頑張ることができました。
ゴールまであと1キロの所に家族がおり、最後は子どもと手をつないでゴールできました。
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タイムは5時間49分。最後の方で全然速くない。でもそんなことはどうでもいい。
とりあえずは目標の完走はでき、10キロ程歩いてしまいましたが、よしとします。
「こんなしんどいフルマラソンはもうしばらくいいや。」と下半身筋肉痛の状態で焼肉を食べながら思うのであります。