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ストーブとブルートレインと、

加湿器を新調しようと電気屋を訪ねた。
様々な種類のモノがあったが、大きく分けると2種類。
水を加熱して湯気で加湿するタイプと、加熱せずに科学的に加湿するタイプ。

それにしても思う。

僕らが子供の頃は、加湿器は必要なかった。
居間には石油ストーブか瓦斯ストーブがあって、鍋やヤカンが懸けてあり、それが部屋を潤した。時にはイモや餅を焼いたりもした。
ストーブは我が家の冬の風物詩の一つだったが、やがてエアコンやファンヒーターが主流になり、殺風景な加湿器と共に鎮座した。

技術の発達は、様々なモノを消した。

子供の頃から鉄道が大好きで、夢はブルートレインに乗ることだった。
高速鉄道網の発達や多様な航空会社の出現でブルートレインは消えた。
(夜行列車という点ではサンライズ号があるが、ブルートレインではない)
2年前、諫早に行った。東京と長崎を結ぶ寝台特急「さくら」の停車駅だった事を思い出す。見上げると長崎新幹線のホームが見えた。

技術の発達は少年の夢も消した。


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