子どもって不自由
銭湯が好きで、たまに行きます。
ぬる湯 → あつ湯 → 水風呂 → ぬる湯…
と繰り返す「温冷交互浴」という方法で1時間くらい過ごすと、ものすごくリフレッシュします。
ふくふくと暖かいのに意識は冴え冴えとし足取り軽やか。
サウナじゃないけど、整います。
ワンコインで得られる至福。
銭湯には、当然のことながら子どもも来ます。
ただ、子どもは大人(多くはお母さん)と一緒です。
子どもは大方そこまで銭湯に興味がなく「連れて来られましたんで仕方なくいますけど、暑いand熱いから早く出たいです」という顔をしています。(推測)
たまーに「ここ楽しい、もっといたい」という顔をしている子どもも見掛けますが、彼らは否応なくお母さんに「行くよー」と声を掛けられて渋々連れて行かれます。
なんと不自由。
自ら行きたいと言って来たわけではない(と思われる)場所でなんとか楽しみを見出して、さあこれから味わおうというところで突如その喜びを絶たれるなんて、悲劇的です。
よく「学生の頃に戻りたい」「子どもの頃に戻りたい」「赤ちゃんは いいな うんちで褒められて」的なことを仰っている人をお見掛けしますが、わたしはまったくそう思いません。
子どもは自由なように見えて不自由だから。
(と、ここまで書いてしかも太字にして「キリッ」とした途端に以前にも同じようなことをnoteで書いたような気がしてきたけど時すでに遅し。)
子どもの多くは自分で稼いだお金を持っていないので、銭湯代も飲食代も大人持ち。だから何をするにも大人に許可を取る必要があります。
「このお風呂入っていい?」
「水風呂入っていい?」
「もう上がっていい?」
「牛乳買っていい?」
子どもの意志を尊重する親が増えた、とは言え大人の事情で自らの意志を曲げねばならないことも多いでしょう。
だって子どもは、大人に守られないと生きていけないから。
仕事帰りに自分のお金と意志で蕎麦を食べ、
自分のお金と意志で銭湯に行き、
誰に急かされることも叱られることも遮られることもなくじっくり堪能し、
湯上りには自分のお金と意志でフルーツ牛乳なんか飲み、
ほろ酔い気分(お酒飲んでないけど)で帰る。
昭和のサラリーマンのおっちゃんみたいだと笑われたって構わない。
だって冷やかしてくるクラスメイトなんていないし、いても別にどうでもいいからね!
大人って、自由って、なんて素晴らしいのでしょう。
人生は、大人でいる期間の方がむちゃくちゃ長い(うまく行けば)。
これからも大人時間をみっちり楽しんでまいりたいものです。
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