勉強にやる気が見られない ならばどうする

こんにちは。
個別指導塾で講師をしていた者です。
小学生~高校生の勉強法の指導を行ったことがあります。

本記事では、勉強にやる気が無いと言う生徒に対して実際に私が行った対策や考えを書きます。
小学校高学年~高校生の生徒を対象に考えています。

やる気の有無は考察対象にならない

まずはじめに、やる気がある状態と無い状態は客観的な分別が不可能です。
客観的な指標が無い故に、やる気の有無を用いてある事象を適当に評価できるというのはある種使い勝手は良いのですが失敗したときにやる気が足りなかったという帰結になりがちで失敗の評価があまり機能しません。
問題の解決という点で、やる気が無いという背景にどのような問題があるかを考えることが私にとっては重要でした。

ケース1.勉強の優先順位が低い

この場合ですが、小学生に多いです。中学生や高校生に比べると、周囲の環境内に受験する人の割合が低いためか勉強や受験に関する話題の登場する頻度が低い傾向にあります。
塾に来て勉強をすること自体が目的となっていることも多く、到達目標が不明瞭であり従ってモチベーションも比較的少ないです。
このような場合は保護者の方と連携して、具体的な目標を作るもしくは報酬を用意するなど勉強をする意味を与えることが短期的には効果的でした。
最終的には、数年先の受験など長期的な目標に移行していくことが望ましいと考えています。そのためには勉強が日常の中に自然に存在することが条件となるでしょう。
勉強をしやすい環境、意識が自然に勉強に寄ることがこのケースの対策ではないかと思います。

ケース2.自己肯定感が低い

この場合は、思うような結果が出ないと悩んでいる人によく見られます。
一種の無気力状態になっていることがあり、それに従い自分の行ってきた勉強に懐疑的になっています。
また、全体を見て悲観するあまり細部の成長部分を無視していることもあり視野が狭くなっていると言えます。
対策としては、できなかった問題をできるようにするなどコンプレックスの原因を一つずつ消していくことが効果的でした。
できなかった問題を解く際は、一人きりで行うことは極力避けた方が好ましいです。自分のやり方に固執していたりと視点が固定されていることが多い印象でしたので、まずはその視点を晴らすことも必要でした。

ケース3.勉強は無意味であると考えている

この場合が最も多く、そして改善が最も難しいです。
この考えに至る原因は複数存在していると考えますが、それはケース1,ケース2が複合していることが考えられます。
やっても結果が出ないから、加えて他に楽しいことがあるからという理由が多いのではないでしょうか。
しかしながら、相性の良い講師や仲の良い友人に影響される傾向も高く人間関係から改善されることがあります。
塾講師としてはやれる余地が少ないのですが、やりたいことやハマっていること好きな事を聞き、無理やり勉強の話題に関連づけたりするなど本人の持つエネルギーを利用することが多かったです。

まとめ

ケース1~3ですが、大抵は全て混ざって存在しておりそのうちのどれかの傾向が強く現れます。
また、やる気がないからと一言で済ませるのは簡単ですが、本人の不実行の意志を無視する結果となりますます勉強に対する不信感を募らせる結果となり得るでしょう。
背景を知るということが個別指導塾では大切なのでした。
さようなら。


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