N📕【読了レポ】
道尾秀介のNを読みました。
以前書いた、世界でいちばん透きとおった物語で久々に活字にハマり読書をしているのですが、活字が読みたくて本屋さんに行って見つけた本です。
本屋さんで夏休み前にブースが出来る、集英社文庫“ナツイチ”の企画を眺めていて、帯に『SNSで話題沸騰!』という文字。一通りSNSやってるけど私見ている世界線では初めてお目にかかりましたが?と思ってしまいました(笑)
それと惹かれた理由は『読む順番で世界が変わる 全6章 あなた自身がつくる 720通りの物語。』という文言。うおっ、なんだそれ!初めての仕掛け!と思い、購入。
内容チラ見せ
「魔法の鼻を持つ犬」とともに教え子の秘密を探る理科教師。「死んでくれない?」鳥がしゃべった言葉の謎を解く高校生。定年を迎えた英語教師だけが知る、少女を殺害した真犯人。殺した恋人の遺体を消し去ってくれた、正体不明の侵入者。ターミナルケアを通じて、生まれて初めて奇跡を見た看護師。殺人事件の真実を掴むべく、ペット探偵を尾行する女性刑事。
下記より抜粋
この本仕掛けが凄くて、表紙が上下逆さまにしても読めてしまうんですよね。それと、章がそれぞれ繋がらないように逆さに印字してあるんですよ。素敵な配慮だと感じましたし、あんまりないのですげぇなぁと。
私が読んだ順番は、
名のない毒液と花→飛べない雄蜂の嘘→眠らない刑事と犬→落ちない魔球と鳥→笑わない少女の死→消えない硝子の星
です。
1章目を読んで、2章目までは普通に登場人物がちょっと被った短編小説を読んでる気分でした。え、大丈夫?このまま続いたらなんも面白くないじゃんって不安になりました。3章目からだいぶ見え方が変わりました。ここも繋がるんだ?!って感じ。それが分かると4章目以降はワクワクでした。この章はさっきの章のこの人が中心で、時系列はこんな感じね!あの章のこの人にはこんな背景があったんだ…!というような感じで6章読み終わる頃には全部繋がって、終わりも最高でした。この順番めっちゃ良かったんじゃない?と自家自賛。ただ、1回読んでしまうと読み直しが難しいところがなんとも残念なところです。内容が分かってしまっているので繋がりを楽しむことが出来ないんですよね…。
また、この本を読むとこれを読んだ他の方はどんな順番で読んだのかな?と気になるものです。noteでもそうですが、ネットでも読んだ方の感想を見ました。720通りもあるわけですからなかなか同じ順番で読む人が見つからないのも面白いところだと思います。
読み応えがある本大好きなので、大満足の作品でした。気になる方は是非。