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進め!おばゴン(55才からの挑戦)



チャイニーズマーシャルアートの道は人生並みに険しい(半泣き)



【今回の内容は武術(長拳)からやや離れた内容となっています。しかし、これから書く出来事があったから何とか投げ出さずに来たのかもしれないと思っています。備忘録を兼ねて敢えて書くことにしました。】

2.医師の言葉

 中国武術の一種である「長拳」に出会ってからはほぼ毎日30分程、ストレッチを行うようになった。とにかく体が鋼の様なのでキツくて辛くて何度も何度も投げ出そうと思った。 
しかし
「まるで大福みたいな自分」
レッスン場の鏡に写ったもちもちむくむくの姿を思い出す。
「続けなきゃ効果は出ない」と自分を励まし続けた。
そんな状態で10日位経った頃であろうか。
明け方に足が攣らなくなった事に気付いた。年々、足が攣ることが増えて早朝に痛みで目が覚め、一人ベッドで悶絶することが良くあったのだ。
同時に靴が緩くなりあんなにパツパツだったジーンズも僅かに緩くなりだした。
顔や鎖骨付近がすっきりと見える様な気もする。
長拳のレッスンでは他の生徒の誰よりも私はのろま。またまるで陸に上がった鯉の様にどたんばたんと動き華麗とは真逆。しかし段々と体の柔軟性があがり、動いても息が上がらなくなってきた事を実感していた。

ある10月の日の朝である。
私は胸の奥が押されるような痛みを感じた。
以前から時々あったのだがすぐに治まるのでさほど気にもせずにいたのだが、その日はいつまでも治まらない。
初めての事である。
病院がとにかく苦手なので躊躇をしたが近所の循環器内科にかかる事にした。
緊張しながら診察を受けて言われたのは
「不整脈」だった。
血圧もとても高く医師に厳重注意をされる。
私は先生の話を聞きながら父方の家系がまさに心疾患と高血圧であったのを思い出していた。
同時に「今後飛行機には乗れないのか…。」「仕方ない。海外は諦めて国内旅行にするかな。」「武術は続けていけるのだろうか。」などとぼんやりと思う。
意外にも「体質や加齢からきているものなので普通に生活していて大丈夫ですよ。」とまるで私の気持ちを読み取ったかの様に先生に告げられる。
ただ、最後に診察室を出る直前に強い口調で
「とにかく痩せて下さい。ダイエットね。それと塩分コントロールを徹底して下さい。」と言われた。

帰宅をしてから対策について考え始めた。
現在の自分の状況をまとめてみる。

①柔軟性不足
②筋力不足
③不整脈
④肥満
⑤高血圧
⑥従って塩分コントロールを始めとする
 食事の見直し
⑦そして結局なんだかんだと運動が好き

要は運動と食事などを始めとする日々の習慣が大切という事だろうか。
トータル的に考えジム通いがぼんやりと浮かぶ。

実は今までにも何度かジムには通った事があるがとにかく長続きがした試しがない。
・三日坊主
・熱しやすく冷めやすい
・努力が苦手 
・継続が苦手

これらの言葉を着て歩いているような自分だ。「続ける事が出来るのか?また投げ出すのでは?」と心配になる。
「しかし現在あれだけ苦手なストレッチが継続出来ているではないか。」と考え直す。

思い立ったら即実行の自分である。ジム通いを決め、同居をする次女に一見相談の様に見える報告をする。
ここでも私の鉄砲玉気質が充分に発揮されあっという間にウェブで入会手続きを済ませすぐに弾丸の如く近所のスポーツクラブに向かう。 

先ずはパーソナルトレーニングを受ける事にした。

さて当日。
体組成の計測を行い、トレーナーと面談をしマシンの使い方を教わる。
我が家の機械より数段も数倍も精密な体組成計は目も当てれない酷い数値を出し私を震撼させた。
ここ数ヶ月の間に長拳のレッスンでの出来事、不整脈に高血圧、そして目の前の体組成の結果といくつもの現実を突きつけられ驚愕と絶句の連続である。
私は今までの自堕落さをきっちり証明したようなもんだと苦笑いをせずにはいられなかった。

その日からゆるいながらもジム通いが始まる。
運動の成果が日常生活や長拳のレッスンに反映される事を想像しながらバイクを漕いだりマシンエクサイズをするのはとても楽しい。そしてジムでは自宅で行うよりストレッチに存分に時間をかけていた。

2週間が経過した頃にこんな私にもちゃんと結果はついて来ると知る日が来るのだ。

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