マガジンのカバー画像

BOOK LIFE

63
読書
運営しているクリエイター

#ミステリ

『屍人荘の殺人』 今村 昌弘 著

『屍人荘の殺人』 今村 昌弘 著

ミステリ愛好会の葉村 譲(はむら ゆずる)とその愛好会会長の明智 恭介(あけち きょうすけ)との大学の食堂での会話から始まり、とにかく大学生ノリで始まるスタートに愉快な大学生活を思わせる。

謎を求めて大学内をうろつく明智 恭介がある日、映画研究部の夏合宿に加わることを画策する。明智は夏合宿をやめさせようとする謎の置き手紙に興味津々。

しかし、合コンを目的とした夏合宿に来てほしくない映画研究部部

もっとみる
『グレイラットの殺人』 M・W・クレイヴン 著

『グレイラットの殺人』 M・W・クレイヴン 著

「ワシントン・ポーシリーズ」第4作

今作もワシントン・ポーとティリー・ブラッドショーのやり取りが面白い。
それにエミリーも最高。

過去の事件で007の主人公たちのマスクをした強盗が銀行強盗をするシーンから始まる。
何故か何も盗まず死体とラットの置物を置いて去る。

マッサージパーラーでサミット関係者が殺される事件が起こる。
ポーとブラッドショーはこの事件を捜査することになる。

今回の操作はF

もっとみる
『幻夏』 太田 愛 著

『幻夏』 太田 愛 著

小学生が行方不明になる前の朝の風景。
小学生の目線で語られるところから始まる。

この小学生失踪事件には多くの謎がある。
・登校時に忘れ物をしたと帰ったが何故か8km離れた河原でランドセルを発見。
・1人で河原近くのお店で菓子パンとジュースを買っている。
・ランドセルが発見された河原に1時間もただ立っていた。
・失踪日は金曜なのに土曜の時間割が入っていた。
・朝の登校時から河原で目撃されるまでの9

もっとみる
『法廷遊戯』 五十嵐 律人 著

『法廷遊戯』 五十嵐 律人 著

この小説で面白いのが「無辜(むこ)ゲーム」

法科大学院ロースクール 法都ロースクールで行われるゲームでルールは、
・加害者・被害者・審判者の3人で行われる。
・ゲームに参加する被害者は審判者に対して証人を引き出し、犯行の手口を立証するなどして犯人を特定する。
・証人は否定か肯定でしか答えられない。
・証人は嘘をついてはいけないが、自分の罪が暴露される場合は嘘が認められる。
・証人は審判者の問いに

もっとみる
『ハサミ男』 殊能 将之 著

『ハサミ男』 殊能 将之 著

主人公は頻繁に自殺をしようとする。
そして自殺未遂のたびに面談する医師との会話が印象的な始まり。

この主人公 正体はハサミ男。
樽宮 由紀子(たるみや ゆきこ)を次のターゲットとして狙っていた。
学校で待ち伏せ、家を特定し殺す機会を伺う。

そんな最中、樽宮 由紀子は殺されてしまう。
ハサミ男ではなく模倣犯に。

その模倣犯を見つけるために本物のハサミ男は調査を始める。
被害者宅に近づいたり、関

もっとみる
『硝子の塔の殺人』 知念 実希人 著

『硝子の塔の殺人』 知念 実希人 著

一条 遊馬(いちじょう ゆうま)が閉じ込められているシーンから始まる。
そして、そこに至るまでの4日間をこの遊馬の目線で語られる。

場面は戻り雑誌の編集者、霊能力者、小説家、刑事、そして名探偵などが硝子の館に招待され大きな発表が行われる。がその発表前に館の主人の神津島 太郎(こうづしま たろう)が密室で毒殺される。

そこから始まる連続殺人だが不可解なことがたくさん起こる。

時々感じる人の気配

もっとみる