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プリ帳から続くマウント合戦 令和の戦い方を模索する

※このエッセイは幼い男子目線からみた風景をおっさんの解釈を経て描写しております。実際の風景とは異なっている場合があります。予めご理解とご容赦願います。


プリちょう


それは古の昔 うら若き女性たちの間で流行ったnote(ノート)である。

そのプリ帳は派閥争いの道具とされ マウント合戦の主戦力の地位を築いていた。

女子なら持っていて当たり前。
そんな空気がただよっていた。

僕は幼いながらに心の底から「男で良かった」と思ったものだ。


プリクラが今どうなっているのかは知らない。

しかしプリ帳全盛期にはゲーセンの8割程をプリクラが占拠していた。(誇張あり)

しかもそのプリクラの前には長蛇の列。

そして男性だけでは入場すら許してもらえぬ秘境でもあった。

男というのはどこまでも惨めな生き物だと痛感したことを思い出す。

まぁ超絶最強リア充爆発だった僕はもちろんフリーパスで入れましたよ。

まぁ冗談はさておき。


そんなプリクラでは8枚とか16枚などの枚数やサイズを指定してシールをプリントする事ができる。

そのプリントされたシールをどうするか。

もちろんタンスやゴミ箱に貼るわけではない。

女子たちの間で交換されるのだ。

「誰と誰がプリクラを撮った」という情報が錯綜さくそうする。

そしてレアモノに狙いを定める女子たち。
能天気にドッチボールをする男子たち。

もちろんヒエラルキーが高い女子のプリクラほど人気ランクが高い。

もっているだけで自慢できる。

レアシールはそんなマジックアイテムと化すのだ。

そしてそのマジックアイテムと化したシールをノートに所狭しと貼りまくる。


それがプリ帳である。

それはさながら魔導書のような雰囲気を醸し出していた。

人の執着が凝縮したそのノート魔導書は分厚い程強い。

そのノート魔導書をもちいて女子たちはマウント合戦を繰り広げる。

その頃 男子はいかに速い球を投げられるか キャッチできるかでマウント合戦を繰り広げる。


今ではSNSが普及したからフォロワーなどのわかりやすい指標でマウント合戦が表面化した。

しかしSNSなんてなくても水面下ではプリ帳魔導書をもちいてマウント合戦が繰り広げられてきたのだ。

恐ろしい。

表面化した今の方が良いのか。

水面下でひっそりとの方が良いのか。


おっさんは思う。

今の子どもは大変だ。

僕は息子の悩みを理解してあげられるだろうか。

それとも男子はいまでもドッチボールでキャッキャしているんだろうか。
それなら僕の編み出した投法を伝授してやろうと思う。


古のプリ帳魔導書は黒歴史として封印されているんだろうか。

あんなもんそうそう捨てられるもんじゃないだろう。

妻の実家にもあるだろうか。

長い年月を経て魔導書はその魔力を高めているだろう。

こんど見せてもらおうかな。
その禍々しいオーラの前に怖気づくかもしれないが。


ちなみに僕はプリクラを撮る時は だるいってオーラを出すクール系めんどくさい系男子だった。

ふふふ。

かわいいやつめ。

直立して微笑むだけの人畜無害の僕。

絶対に誰にも見せたくない。 


でも漏洩する心配はない。

所詮はシール。
隠滅は容易い。

ほんとデジタルタトゥーといわれる現代のように 一生残るかもしれないデータで黒歴史が生き続けるのは地獄だろう。

息子よふぁいとだ。
令和のマウント合戦がどう繰り広げるのか検討もつかないが 攻めるよりは守りに徹するほうが賢いとパパは思うぞ。

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