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ASDの方と話す際に一番に配慮したいこと~私の失敗談から

こんにちは、精神科医のはぐりんです。精神科医のリアルな日常とホンネをお届けしています。
※2分で読めます。


普段ASDの方と関わる機会をお持ちの方も少なくないかと思います。お子様や友人、家族や職場の同僚、あるいはご自身がASDという方もいるかと思います。 ※ASD:自閉スペクトラム症

ASDを公言している方もいれば、「あの人ASDかも」という人まで、周囲に思い当たる方がいるかと思います。一昔前に比べるとASDという概念が広まってきた影響もあるかと思います。

今回はASDの方と話す際に配慮すべき点を、一点だけお伝えしたいと思います。

「先生、前にこう言いましたよね?私覚えていますよ」

これは何を隠そう、私自身が患者さんから言われた言葉なのですが、この方(20代)はASD+ADHDで普段から感覚過敏(聴覚、視覚)に悩まされており、過去に同世代の友人から言われたことを度々思い返しては怒りを爆発させているような方でした。

そんな彼女がある日突然言い放ったのが先ほどのセリフです。私が数か月前に彼女の将来を案じるような声掛けをしたことを覚えていて、それに対して突然怒りだしたのです。

私が何気なく・悪気なくお伝えしたことが、逆に彼女の将来への不安をあおってしまい、転じて怒りに変わってしまっていたのです。

相手が何気なく放った言葉に対して過敏に反応し、また記憶力が良くずっと傷つき体験として残ってしまうのはASDの方の特徴でもあります(タイムスリップ現象と言います)。

ASDの方の過敏性に配慮しつつ、話す内容に関しても厳然たる事実を突きつける必要はなく、むしろ時には二枚舌を使うつもりでいるくらいがいいのかもしれません。

ASDの方の傷つきやすさは、馴染みのない一般の方には、おそらく想像がつかないと思います。そういった方々が周囲に(決して少なくない割合で)いるということを一人でも多くの方に知っていただきたく、今回は書かせていただきました。

最後までお読みいただきありがとうございました。











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