「1」サッカーの背番号1は1人しか着けられない唯一無二
世界で一番、
「二番じゃダメですか?一番じゃなきゃダメ?」
そう言われてオフコース!と言えるのは何だろう。
その一つがサッカーのゴールキーパー(GK)では無いか。背番号1は一人しか着られない。
真っ先に思い出すのは、川口能活と楢崎正剛のたった一枠をめぐるサッカー日本代表GK争い。
98年の川口は既定路線として、02年ギリギリで楢崎に決まった時の川口の無念を押し隠す顔(だって一生に一度の自国開催!)。
06ドイツ大会は川口、10南アフリカでようやく楢崎再びかと思いきや、直前で川島永嗣に交代!
GKの因果には中々、業の深いものがある。
14ブラジル大会で第3GKだった権田修一が22カタールW杯でスーパーセーブを決めていたのは、アツかった。
心理学者の故・河合隼雄は名著『こころの処方箋』で「100点以外はダメなときがある」と書いている。
例えば、親が子をしっかり叱らないといけない時。そういう時になあなあにしたらすべてダメになる。
この「100点以外はダメ」は言い換えれば「1番以外はダメなときがある」とも言えるのでは無いか。
特に4年に一度の祭典で一枠のポジションを掴むかどうかはシビアだ。
そのレギュラーと控えのコントラストもまたサッカーの魅力でドラマチックだよなぁ、と少年団の練習試合で一度GKをしてヘロヘロになった自分が言う。
私ごとで恐縮だが、その試合は奇跡的に無失点だった。それは一重に今でも親しい友人たちの名ディフェンスの賜物だった。
「サッカーは1人では出来ない」
この1が、サッカーで何より大切な「1」だと思う。