津久井山百合事件、植松聖事件をモチーフに描いた大作ミステリー・サスペンス小説! 安楽死問題、日本の福祉の問題、重複障害者の社会における必要意義と生命と倫理の問題、などを鋭い切り口…
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#ミステリー小説が好き
DIABOLOS 第1話
“あなた方は一度でも介護に携わったことがあるか?少しでも現場を知れば、介護は綺麗事だけでは無いことがわかるはずだ”
溝呂木聖也の遺した言葉は社会に波紋を広げ、世論を大きく揺るがせることとなった。
“あなた方はなぜ、施設に足を運んだことすら無いのに、理想論をさも正論のように述べることができるのか?”
この一連の出来事が契機となって介護現場の現状や、それに携わる人間達についての理解が大きく広
DIABOLOS 第2話
柘植基博警部は今日もデスクで眼を醒ます。彼は今日も警察署泊まりだ。このところ仕事漬けでろくに家に帰っていないうえ、風呂にもろくに入っていない。昨夜の睡眠だって3時間程度だ。柘植警部は今日もシケモクを咥えながら頭をポリポリと掻く。机の上には、山積みにされた書類とコーヒーの匂いが充満している。
「おはようございまーす! 警部!」
静寂を破る明るい声……
「おはよさん、蝶野くん。今日も朝からキビキビ