クリスマス恒例-Perugino「キリストの洗礼」-を鑑賞する
いつからかは把握していないが、年末が近づくと毎年のように町の中心地Duomoとスカラ座の間辺りにあるPalazzo Marino(マリーノ宮殿)でキリスト関連の絵画の展示が無料で行われる。原画の展示は1、2点で、その他はそれに付随する作品のスクリーンへの投影ではあるが、一度友達に誘われて気乗りしないまま行って以来ハマってしまい、それ以降は、その友達が他の州へ引っ越したこともあり、一人で行くようにしている。
鑑賞はものの15分程度だが、非常に厳かな気分になれてよいものである。
週末は大変混みあうので、早朝に行かれるか、可能な方は平日に行かれるのが長時間の列に並ばずに見られてよいのでは、と思う。
さて、ここでまた1本、キリスト教関連の映画を紹介しよう。
日本が舞台になっているのでご覧になられた方も多いかもしれないが、Martin Scorsese監督の「沈黙」(2016年)がよいかな、と思う。
日常的に滅多にアメリカ映画は観ないが、原作が大学時代に愛読した遠藤周作の作品だったので、観ない理由はないだろう、と思い、この長編を映画館で堪能した。
遠藤周作の作品は、主にキリスト教関連と、多重人格関連に二分されるが、私は後者の愛読者であったため、恥ずかしながら沈黙は読んではいない。
しかし、学生時代には、私だけでないと信じたいが、「1549年にポルトガル人のフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教をもたらし、布教活動を行う」以上、的な教えられ方しかしておらず、「フラン・・・シ・・・・・・ザビエル!!!」という、まさにカルタとり的な覚え方しかしていなかったので、非常に興味深く映画を観ることになった。
もしまだご覧になられていない方がいらっしゃれば、年末年始の少しまとまった時間がある際の候補に入れていただければ、と思う。