シマ子

イタリアに住んで十云年の会社員。某大学の今はなき一文の美術史を氷河期時代に卒業し、日本…

シマ子

イタリアに住んで十云年の会社員。某大学の今はなき一文の美術史を氷河期時代に卒業し、日本で社会人をした後、移住先をフランスかイタリアかで迷い、ミラノに来て今に至る。ヨーロッパ各地の美術館や文化施設訪問、フランス映画、ダンス、北欧の自然が好き。 インスタ:@enaga_shimako

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スリにはご用心を!

展示会が終わった。 正確には終わってはいないのだけれど、私は他業務の都合で通常出勤に戻るので、今日で今週のメインイベントは終わった。 お客さんは旅慣れた人達で、年に二桁の回数の海外出張をこなし、ミラノにも2回来る。それをウン十年とやっているが、今回はまんまとスリにしてやられた。 交渉の際に、うっかりバッグを身から離した位置に置いていたのがいけなかったのだが、たまたま今回に限って大量の現金を忍ばせていたものだから、その9割方をスられ、顔面蒼白になってしまった。 その後私たち

    • ヒッチコックの眩暈(VERTIGINE HITCHCOCK)という名のポスターの展示を鑑賞する

      日本から戻ってきて久しぶりにギャラリーを訪れた。ギャラリーと言っても、普段訪れるような空間ではなく、主に映画にまつわるポスターを展示販売する空間である。8末から新しい展示を始めるギャラリーは珍しく、興味の有無にかかわらず、その展示しか見るものがなかったともいえるが、入ったことのない空間に足を踏み入れる喜びを感じたい欲が高まり、まだ残暑厳しいとある金曜の仕事帰りに、扇風機1つしかないカラフルな空間に汗だくで飛び込んだシマ子であった。 今回の展示のタイトルは「ヒッチコックの眩暈

      • 遂にダンスのレッスンが再開した。一月半ぶりなのでいつぞやのような立ち眩みを心配したけれど、なぜか踊っている最中に筋肉痛に!30代半ばには翌日に、40代からは2日間後になるのが常なのにどうしたことか?腹痛で粗食にしたら筋肉が若返ったのか😅明日はバッキバキ、日曜から6連勤、頑張ろう💪

        • エジプトのお菓子、Konafaを食べる

          7月に書いて保存しておいた記事です。 現在は腹痛の検査マラソン中のため、日々ほぼ和食で、ヨーグルト以外の乳製品は摂らない生活です。いつかまたこんなにこってりしたものが食べられる日が来れば良いですが。。。 ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ - ❉ 先日、エジプトのお菓子、Konafaを食べた。 ネットで検索すると、KunafaもしくはKnafehとも出てくるので、恐らくは国や地域によって呼び名が違うものと思うが、会社にくる掃除夫のエジプト人曰

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        • ヒッチコックの眩暈(VERTIGINE HITCHCOCK)という名のポスターの展示を鑑賞する

        • 遂にダンスのレッスンが再開した。一月半ぶりなのでいつぞやのような立ち眩みを心配したけれど、なぜか踊っている最中に筋肉痛に!30代半ばには翌日に、40代からは2日間後になるのが常なのにどうしたことか?腹痛で粗食にしたら筋肉が若返ったのか😅明日はバッキバキ、日曜から6連勤、頑張ろう💪

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          3本

        記事

          Kōki出演のアイスランド映画「Snerting(英: Touch)」を鑑賞する

          日本からミラノに戻ってきて、8末に3本の映画を映画館で観た。 機内でも何本か映画を観たが、去年公開されて見逃していたFrançois Civil主演の「Les Trois Mousquetaires: D'Artagnan(三銃士)」を除いては、これといって印象に残る作品がなく、早く映画館の大画面でじっくりと映画が見たいなぁ、という思いが膨らみ、公開されるごとに続けざまに見る日々(そこまでではないか…😅)を送っていた。 今回感想を書こうと思った「Snerting(英: To

          Kōki出演のアイスランド映画「Snerting(英: Touch)」を鑑賞する

          北海道立近代美術館で「京都 高山寺展」を鑑賞する

          夏季休暇で帰国した間に、3つの展示を鑑賞した。1つは札幌の北海道立近代美術館で開催されていた「鳥獣戯画」、もう1つは皇居三の丸尚蔵館の「いきもの賞玩」、そして森鴎外記念館だ。 他にもリストアップしていた展示が幾つかあったのだが、限られた東京での滞在期間中、ここ数年のメインがアンティーク着物屋巡りになっており、着物の柄を眺めるのも芸術鑑賞の一つだ、と割り切り、美術館巡りからは少し足が遠のいてしまった。 さて、肝心の鑑賞記録だが、 1.観たもの全てが撮影禁止 2.東京の展示には

          北海道立近代美術館で「京都 高山寺展」を鑑賞する

          Amoreと呼べる度胸

          注) 夏季休暇前の最終週の出来事を書いて保存していたものです。 ÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅÅ 会社帰り、家の最寄り駅で、携帯を耳に当て、「Ciao Amore, come stai? Sto tornando a casa…(アンタ、今家に向かっている途中よ)」と旦那に向けて話している推定60位のオバサンがいた。 イタリアでは、夫、彼、息子、果てはお店のお客(但し店員がCampania州の出身の場合に限る)やダンスの生徒(先生がゲイの場合に限る)に至るまで、愛

          Amoreと呼べる度胸

          弟と羽二重団子を食べた。彼は文豪が食べた料理を探るのが好きだ。店内には30〜50代の女性が十数人。男は弟一人。イタリア男は道端で普通にジェラートを食べるのに、日本男子は未だに甘味を人前で食べるのに抵抗があるのかな?やせ我慢せずもっと堂々とあんこを食べる日本男子が増えたら、素敵だな

          弟と羽二重団子を食べた。彼は文豪が食べた料理を探るのが好きだ。店内には30〜50代の女性が十数人。男は弟一人。イタリア男は道端で普通にジェラートを食べるのに、日本男子は未だに甘味を人前で食べるのに抵抗があるのかな?やせ我慢せずもっと堂々とあんこを食べる日本男子が増えたら、素敵だな

          日本のお土産文化について

          私の仕事場には、時々、日本から取引先がやってくる。 親切な人は、来るたびに手土産を持ってくる。 大概は空港で売っている、日本人の目にはありふれたものだが、それでもお土産を買って持ってきてくれる、つまり「わざわざ、エクストラの費用と時間をかけて」くる、というその心遣いに頭が下がる。 社内のイタリア人たちは、「あっ、これチョコレート?せんべい?小麦が入ってる?」など、自分が好きなものやアレルギーについて尋ね、「色々持ってきてくれてありがたいよねぇ」と言ってもりもり食べている。

          日本のお土産文化について

          ハーブの説明会で「タイムの花を生クリームに浸し、粉チーズを加えたソースをパスタに絡めると、花の香りが生クリームに移って得も言われぬ味だよ」と聞いた。イタリア住まいのくせにパスタが苦手なので(たまにもらうので仕方なく食べる)、オカヒジキに和えたら絶品だった。気になる方はお試しあれ。

          ハーブの説明会で「タイムの花を生クリームに浸し、粉チーズを加えたソースをパスタに絡めると、花の香りが生クリームに移って得も言われぬ味だよ」と聞いた。イタリア住まいのくせにパスタが苦手なので(たまにもらうので仕方なく食べる)、オカヒジキに和えたら絶品だった。気になる方はお試しあれ。

          イタリアで熱いトルコドラマと美女の紹介

          注: 8月頭のある日、夏季休暇前に書いた記事です。 ↬↬↬↬↬↬↬↬↬↬↬↬ ここ8年くらいのことだと思うが、夏になるとイタリアではトルコドラマがしきりに放映されるようになった。 普段はテレビをほぼ見ず、もっぱら映画館派のシマ子だが、夏はイタリアの映画館はガラガラで新作の放映がほぼなくなり、美術館の新しい展示もなくなり、日光に当たりたくないシマ子が帰宅後にいる場所は勿論・・・ 自宅!!! →暇→ストレッチする→ちょっと踊る→暑い→シャワーを浴びる→疲れて何もしたくなくなる→

          イタリアで熱いトルコドラマと美女の紹介

          帰国して最初に観た展覧会の戦利品✌️ 変な中年男性が、自由な速度で見て良い『甲』の巻のレプリカの前で、「早く進め」的なことを大声で連呼するから、巻の紙約5枚分じっくり鑑賞できなかった😓日本でもそんな勝手なことを言う人がいるんだな、と再認識。鑑賞記録はミラノに戻ってから書く予定です🤚

          帰国して最初に観た展覧会の戦利品✌️ 変な中年男性が、自由な速度で見て良い『甲』の巻のレプリカの前で、「早く進め」的なことを大声で連呼するから、巻の紙約5枚分じっくり鑑賞できなかった😓日本でもそんな勝手なことを言う人がいるんだな、と再認識。鑑賞記録はミラノに戻ってから書く予定です🤚

          詩人Antonia Pozziの映画「Antonia.」を観る

          先日、「Antonia.」という2015年の映画を観た。詩人Antonia Pozziの伝記映画で、シマ子の得意ではないイタリア映画のため、2015年に放映された際には見逃していたようだ。 Antonia Pozziについて。。。 もしかしたら、この詩人をご存知の方もいらっしゃるかもしれない。というのは、1983年の夏を舞台にしたTimothée Chalamet主演の映画「Call me by your name(2017年)」でEsther Garrel演じるMarzi

          詩人Antonia Pozziの映画「Antonia.」を観る

          ブドウの葉で創作料理をする

          (少し前に書いて投稿が後回しになっていた記事です。) 7月に入り、暑さが尋常ではないので、秋冬は週末はもれなく外出するシマ子だが、大人しく家でクーラーの風に当たり読書をする日曜が増えた。 そんな中、遂に飽きがきて、何か家でできる時間つぶしはないか、と考えたところ、数か月前に買った「ブドウの葉」があることを思い出した。 「ブドウの葉」とは、よくトルコや中東料理に使われ、レバノン料理が好きでしばしば食べるシマ子には割と馴染みのある、ぶどうの葉を塩水に漬けたものだ。たまに行く東欧

          ブドウの葉で創作料理をする

          パリで活躍した画家Valerio Adamiの展示を鑑賞する

          先日、Valerio Adamiという存命の画家の展示を鑑賞した。 6月も下旬になると、イタリアでは新しい展示が激減し、7月になると「9月にまた会おうね~」という雰囲気になる。そのため、この時期は余程そそられないもの以外は見るようにはするが、如何せんシマ子は完全なる秋冬の生物のため(🤭)、夏っぽさがあるものは苦手で、ここのところNoteの投稿もイマイチなのは承知の上だ。 そんな中、このValerio Adamiには、 ・Montmartreに住みパリで活躍している画家 ・

          パリで活躍した画家Valerio Adamiの展示を鑑賞する

          Lena SalvatoriのLa Luce negli alberi(訳: 木々の間の光)を鑑賞する

          少し前の話しだが、Lena SalvatoriというRoma近郊出身の画家の展覧会を訪れた。 全くその名を聞いたことのない画家だし、世間でもあまり知られていないようで、よく見るギャラリー案内のサイトにも載っておらず、知り合いから案内状が送られてきて、ネットで作品をチラ見して、いい感じだな、と直感で訪れてササっと見ただけなので、そんなに面白みがあるとは思えないが、暑い夏に少しだけ涼しさを感じさせる作品たちなので、暑さにうんざりされている方にチラ見していただけたら、と思う。 ま

          Lena SalvatoriのLa Luce negli alberi(訳: 木々の間の光)を鑑賞する