シマ子
先日、久しぶりに東欧の食材を売るスーパーへ行った。 数年前にバルト三国へ行き、コロナ禍の2度目の夏にポーランドを縦断し、すっかり東欧の幾つかの食べ物にハマり、その後は頻繁に幾つかのスーパーを訪れていたシマ子。しかし7月からの体調不良と度重なる検査で、複数の食材を禁止され(特にコーヒーや香辛料がそれに当たる。一方、自主的に摂取を止め、今も食べていないものはチーズだ)、大方解禁されたのが10月下旬、完全解禁が11月下旬のため、正直、11月に入るまで食に楽しみを見出すことが困難だっ
先日のフランス語のレッスンの後、家の方向が一緒のクラスメイトと途中まで一緒に帰った。 さすがに3時間のレッスンの後にプライベートな会話もフランス語にする気力は私たちにはないので、普通にイタリア語で会話をする。 大体皆、私の国籍を知らないので(これを書いた頃は国籍不明でしたが今はバレました🤭)、レッスン中に会話の相手になる隣の人のみが私が日本人だと知り、そこで初めて好意的な態度になる(中国人だとこうはならないと思う)。 彼女とも一緒に帰るにあたり、まずは「あなたイタリア語話
先日、仕事上で非常に理不尽なことがあり、まだ火曜日だというのにむしゃくしゃして早引きし、とあるギャラリーにSvalbard諸島のKongsfjordenからノルウェーのKongsfjordにかけての海域・フィヨルド内で撮影された写真、イラスト、木材を使ったオブジェに関する展示を見に行った。 北欧にめっぽう弱いシマ子は、北欧に関するイベントがあるとなぜかすぐに嗅ぎ付ける習性があり、これも、FBを開いたとたんにお勧めされたイベントで、会期が1週間と短いため、かえって理不尽なことが
とある雨がそぼつく会社帰り、Jean Marie Barotteという舞台俳優出身のアーティストの展示を見に行った。展示場所が中華街に近く、「そういえばごま油が切れかけだった」と思い出し、どちらがついでの用事かわからないが、人での少ない夕方にふらりと展示会場を訪れた😆 名前からして、この方はフランス人では、と思われるだろうが、実はフランス人の父とイタリア人の母の間に生まれ、イタリアの演劇学校に通っていたため、会場で流されていたインタビュー動画はイタリア語、しかし彼の作品中に
この秋からフランス語のIntensiveコースへ通っている。 これまでは文化コースと言おうか、月に数回、割と好きで得意とする分野や書籍の話を聞き、興味のある単語や情報についてメモしたものの知識を深めていただけだった。 勿論、発言の義務もなく、復習の必要もなかったから、ゆるく楽しくやっており、Noteに鑑賞記録を書く時間も十分にあった。 だが、いい加減自分の低レベルさに嫌気がさし、春にTOEICのようなDELFという試験を受け、レベルアップを試みて通っているIntensiv
1週間前に急に隣町へ行きたくなり、久々に梯子展示鑑賞をした後、近くの公園を散歩した。雨降りの中、しっとり濡れた黄色く色づいた葉がハラハラ舞う姿が素敵だった。 最近は検査と勉強に追われ、給料以上の出費をしていて、自然の美しさに目を向ける余裕すらなかった。今日出かけて正解だった✨
とある金曜の会社帰り、以前一度訪れて気に入ったギャラリーを訪れた。 外門が解放されたままだったので、直接ギャラリーのチャイムを押したら、「今日はもう掃除の人も来たし、早めに閉めようかと思っていたけれど、ここまで来たなら見て行っていいよ」と言われ、まぁちょっと愚痴を最初に言われたこともあるし、堂々と見てやろうじゃないの、という気分で、きれいさっぱり磨かれたばかりのギャラリーに足を踏み入れる。 入るとすぐに「キミ、前も来たことあったよね?なんかアート関連のことをやってるんだった
先日、出張でVeneto州へ行った。 美術館やアートギャラリーの多さから、日帰りの遠出=Torinoになってしまうシマ子は、暫くVenetoへは訪れていなかったが、出張とあれば話は別だ。 商談後、取引先の方々に、割と近くにVeneto料理のよいレストラン(味も、質も、そしてオーダーしてすぐに出てくる、という意味でも)があるから、そこへ招待します、と言われ、別の町へ社用車で向かった。 Veneto州というと、日本で最も有名なのはVeneziaだろう。そしてその次はロミオとジ
とある会社帰り、途中下車して、Julia Fullerton-Battenというドイツ人の写真家の展示を見に行った。 理由はわからないが、私はインスタを始めた当初から、惹かれる写真を撮っている写真家、つまりフォローしている写真家がなぜかほぼ全員ドイツ人のため、"ドイツ人"+"写真家"=観に行くという、XもYも使わない単純な小一の算数的人生を、写真展に関しては、ここ数年送っている。 まずは展示案内から行こう。 説明文には「約30の物語」とあるが、実際に展示されていたのは約10
先日、少し会社を早引きして、1駅先の行きつけの薬局へ予約していた持病の片頭痛の薬を取りに行き、1駅戻ってこれまた行きつけの病院へ次の検査(これで遂に腹痛の原因が判明することを祈る。しかし病院が行きつけって、ちょっと悲しい🥲)の疑問点を聞きに行った。 その後、"ささっとアートに触れたいな"、と思い、Noteには書かない陳腐な展示を12分で眺め、最寄り駅までの道すがら、大小さまざまなファスナー付きのスーツケースを売る店が立ち並んでいるのに気付いた。 私が十云年前にミラノに移住し
先日、お気に入りのギャラリーの一つで始まったばかりのNaturalis Historiaという展示を見に行った。彫刻家と画家の二人展で、「自然」という共通のテーマを探求する二人の異なる芸術的研究の比較・融合が同時に見られる展示だった。 自然と言っても幅が広く漠然としているので、まずは展示案内の意訳を載せよう。 ※展示案内 ※プリニウス博物誌に興味のある方は下のリンクを参照 ※アーティストのBio 2人のアーティストを簡単に紹介しよう。 前者については小難しい感じがす
先日、初めて行くギャラリーで、イタリア国籍を持つパレスチナ人アーティスト、Nidaa Badwan(1987~)の展示を鑑賞した。 展示案内の作品がダンサブルで少し気になったのだ。 正直、作品の配置が好みではなかったが、一緒に流されていたドキュメンタリー映画や、ギャラリーの方の補足説明が興味深かったので、あまり多くの写真は撮っていないが(どれも似ているので)、Noteに記録として残したいと思う。 まずは展示の説明から行こう。 ビデオの中でアーティスト本人が語っていたこと
夏季休暇前の話になってしまうが、とある美術展のオープニングで、Mas(MUSEO ARTE SCIENZA MILANO)という美術館を訪れた。 開館は1990年だそうだが、営業時間が月~金の18時まで、とシマ子のような普通の会社員には鑑賞が困難なため(到着できても時間切れで鑑賞不可、となりそう)、今までその存在を注目したことすらなかった。 ただ、7月という、アートも映画も秋までおさらば、になるような時期に、たまたま、"土曜の夕方のオープニング"という情報を見つけ、よし来た
先日、映画祭にノミネートされた作品をセレクトして放映する映画週間のようなイベントがあった。毎回楽しみにしているイベントだが、今回は時期がちょうどファッションウィークと重なり、この催しが大嫌いなシマ子としては(誤解のないように補足しておくと、ファッションはれっきとしたアートの一部だと確信しているが、インフルエンサーやら変なタレント的な人々が、まるで街灯に群れる蛾のように湧いて出てくるのが耐えられないのだ)、わざわざこのためだけに外に出るのが億劫だった。 しかし、ミラノに戻り約1
9月2週目にミラノでは雨が2度降った。 それまでは30度を超える日が続いていたのに、2度目の雨の朝(結構な大雨だった)の後、急激な冷え込みがやってきた。 中には早々とダウンジャケットを着ている人もおり、快適な体感気温をマイナス6~16℃に設定しているシマ子としては、いくら何でもそれはなかろう、という目で見てしまうが、もしかしたら彼らは25~40度くらいを快適と思っているかもしれないので、そこは目をつむり、自身はいそいそとショートパンツをはいて喜んだりしている。 外気温はさて
展示会が終わった。 正確には終わってはいないのだけれど、私は他業務の都合で通常出勤に戻るので、今日で今週のメインイベントは終わった。 お客さんは旅慣れた人達で、年に二桁の回数の海外出張をこなし、ミラノにも2回来る。それをウン十年とやっているが、今回はまんまとスリにしてやられた。 交渉の際に、うっかりバッグを身から離した位置に置いていたのがいけなかったのだが、たまたま今回に限って大量の現金を忍ばせていたものだから、その9割方をスられ、顔面蒼白になってしまった。 その後私たち