自宅で焙煎やってみよう〜中編〜
こんばんは。
今回は前回の続きとして自宅でも簡単に焙煎できる方法をご紹介します!
詳しくは前回の記事をご覧になってみてください。
片手鍋焙煎、やってみた。
現役で小さなコーヒー屋で豆を焼いている私ですが、実は手鍋焙煎はやったことがありません。
今回の記事を書くにあたり実際にやってみた感想としては、、、
意外とムズイやん!!!!
また、微妙にハードルが上がる感じになってしまう結果に。
とりあえず以下の写真が初手鍋焙煎のお写真。
色味的にはミディアムあたりを狙ったつもりです。
投入生豆量は50g。使用した生豆はレメラ・ウォッシングステーション ウォッシュド。
どこが難しかったかというと、手鍋は思った以上に温度の上がり方が早いってことです。
豆の量が少なかったのも1つの要因だと思うので、投入量は100gくらいでもいいかもしれません。
とりあえず今回は同じ条件でやってみたかったのでもう一度50gで焙煎してみました!
豆のお顔はやっぱり調整後の方が綺麗ですね。
焙煎度は同じくらいですが、シワの伸びは最初の方が良さそう…?
このあとテイスティングの結果もお伝えしますがひとまず、焙煎がどんな感じに進んだのか、その中身に迫っていきたいと思います。
焙煎プロファイルを作る
みなさんは焙煎プロファイルという言葉をご存知だろうか?
聞き馴染みのある方もいるかもしれませんが、知らない方のために簡単にご説明すると、お菓子作りで言うところのレシピのようなものです。
どんな焙煎をするのか、と言う指標ですね。
基本的には温度を中心に記録していきますがものによってはダンパー操作等も含まれてきます。
まずはどれくらい攻めた焙煎ができるのか調べるため最大火力スタートにしたら、、、
見事中点は取れず3分弱で1ハゼを迎えてしまいました。
まだゴールドくらいの色でハゼ始めていたのでやばいと思い大幅に火力ダウン。なんとか8分くらいかけて焼きましたが、色むらはすごいし通常とは逆くらいの割合のDTRになっているのでこの失敗を活かし再度焙煎する前にプロファイルの骨子をあらかじめ組みました。
ここからは私の頭の中の回想になります。
火力MAXはこの焙煎容量では絶対使えない。なんならフラットでもかなりRoRは高めになる。とりあえずは中点までは最低火力でも問題なさそうだな…。そこからどうするか。最初に熱を加えておきたいから一旦フラットに入れて1分後に半分くらいまで火力を落とそう。多少極端になる可能性はあるけど飲める味にはなるだろう。
焙煎時間はおよそ10分程度でDTRは20%程度を目標に設定してドライの進行具合からメイラードの進行時間を調整できるよう、ドライは火力を触らずメイラードフェーズで細かく調整しよう。
※フラットとは…コンロをつけた時の初期火力を勝手にそう呼んでいます
とまぁこんな感じに思考を巡らせました。
結果として概ね狙った通りに行きましたが細かいところで言うと2〜3分の間のRoRが高すぎた。1ハゼ以降は蓋をほとんど閉めなかったので著しく温度が低下した等の反省点が見受けられました。
しかし、これはあくまでデータ上の話なので実際味をとってみないとわからない部分が多いのも事実。最初の豆を「検体A」、2回目に焼いた豆を「検体B」とし、カッピングを行いました。
結果発表!!!!
さらっと「カッピング」なんて言葉を書きやがったわけですが、要するにテイスティングのことです。味を評価するのにカッ平和と呼ばれる行為をします。
これは個人的に勉強用で作ったものなので公開するかは悩みました。
しかしアイセントカッピングは切っても切り離せない関係にあるので、少々荒っぽい内容ですが気になる方はご覧になってみてください。
まぁシートを使って具体的にやったわけではないのですが検体Aと検体Bをそれぞれ比較してみました。
検体A:フレグランス・アロマに欠ける。口に含んだ瞬間はこの豆の個性であるグリーンアップルのような爽やかさがグッと主張されるがすぐに渋みと焙煎度にそぐわぬ重たいボディ感に襲われ後味はかなり悪くカップのクリーンさに欠ける結果となった。
検体B:フレグランス・アロマは検体Aの比較にならないくらい感じられた。はっきりとフローラル。口に含んだ瞬間の3の強度自体は検体Aに劣るものの全体のまとまりがよくカップはよりクリーンに。先ほどは雑味に変わっていた後味が滑らかな甘味に置き換わっていた。
まあこれだけ変わりました。
ただここまで読んだあなたはこう思ったはず。
「参考にはできないしなんだか難しそう…」
心配しないでください。
過程を書いていたら長くなってしまったので、また次回になってしまいますが、この結果をもとに次は誰がやってもわかりやすいように基本のプロファイルと意識するべきことを伝えていこうと思います。
では本日はこの辺りで。
良い夜を。