私は本を読まなくなった。
そう、私は本が読まなくなった。
幼い頃から本ばかり読んでいた私。
1週間で10冊は余裕だった。
しかし、時は流れて高校生になり、大学生になった。
部活に明け暮れ、息つく間もなく膨大な課題が降り注いでいた高校時代。
授業や課題、家事炊事、生きるためのアルバイトをスケジュールに詰め込みまくった大学生活。
私は本を読むということを忘れた。
ひとついっておきたいのは、完璧に読まなくなったわけではないということ。
課題や授業のための書籍や文献は読み漁るし、ずっと読み続けてきた大好きなシリーズものの最新刊は買う。
ただ、好きなときに好きなように、ただ気ままに本を読むということができなくなったのである。
本を机に積み上げながら、やめられない部活に向かった。
本を読むということを諦めて、終わらない課題に取り組んだ。
手に取った本を元に戻し、生きるために必要なアルバイトに向かった。
日々のタスクにつぶされそうになりながら生きていくうちに、どんどん億劫になってしまった。
読書は大好きだ。
活字も物語も、エッセイも詩集も好きだ。
好きだけれども、なかなか手を出せなくなってしまった。
「時間がある」ということは素晴らしいことだ。
何かに追いやられていると、気付いたときには好きなことに熱中できなくなっていることにやっと気付いた。
好きなことをするにはエネルギーが必要だ。
時間を捻出するエネルギー、行動するエネルギー、心を動かすエネルギー……
そしてそれを好きだというエネルギー。
これからは「好きなことができる間に好きなことをする」ということを忘れないでいたい。
できるときにできることを。
やりたいときにやりたいことを。
「好き」を続けていくために。
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