〈20〉学童保育所は療育ではない
この記事は、〈19〉放課後児童クラブは療育ではない の続きです。
「保育に療育はありません。」と言われたこともあります。「療育ではなく、知恵が必要なのです。」と。
放課後児童クラブや学童保育所では、療育はしてあげられない。しかし、生活に工夫がいる。知恵がいる。
確かにそうだなと思いました。私の放課後児童クラブにもこの見方が適切なのだろうと思いました。
でも、やはり思ってしまいます。そこで工夫や知恵程度の現状維持で良いのかと。支援が必要な子どもには支援が必要なのではないかと。
しかし現状他機関他職種と連携できない、放課後デイサービスでも療育でもない…
そして誰も現場の困り感をわかってくれない…
誰もこうした方が良いですよと導いてくれない…
ずっと、明らかに発達の遅れがあるのに何も言えない、どこにも相談できない、何とか書籍で介入のヒントを拾って接してみるけど毎日毎日色々なことが起きる、支援員は困っているけど保護者は困ってない、子どもは困っているから保護者に伝えても「そうなんですね」で終わる、支援員だけが頑張って、支援員だけが疲弊していく。
知識ある支援員は頑張るけど、無知の支援員は頑張ろうともしない。
自治体に支援体制の拡充を訴えても、耳も貸してくれない、貸してくれても実行力はない。
どうしたら、いいのでしょうか。
個人としての意見ですが、最悪子どもや保護者が発達障がいに無知でもいいです。診断につなげられなくたっていいです。
ただ、放課後児童支援員の有資格者が介入検討が必要だとアセスメントしたならば、発達支援センターに相談できる、どんな声かけや遊び方の工夫、友達とのトラブルの解消法が有効か助言してくれる、そのような体制だけは作ってほしいと思います。
我々支援員だけでも、少しでも将来の生きづらさを和らげてあげる、乗り越えて、自分を大事にできる人になれる方法を子ども達に伝えてあげたい。
お願いですから、放課後児童支援員をきちんとした職業にしてください…
真摯に子ども達と向き合える者だけがなれる職業にしてください…
でないと介入が必要な子ども達が取り残されていってしまいます。
周囲との軋轢ばかりで、子どもも支援員も共倒れしてしまいます。保護者も辛い思いをしてしまいます。
こうした考えが正しいのか、間違っているのかも、誰も教えてくれません。
本当に未発達な分野だと思います…
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