しろくまうさぎ

元看護師 とある公立放課後児童クラブで放課後児童支援員補助をしています。

しろくまうさぎ

元看護師 とある公立放課後児童クラブで放課後児童支援員補助をしています。

最近の記事

〈148〉精神疾患を抱えながら放課後児童クラブで働けるか②

いいんです。仕方ないのです。病気のせいなのでね。 わかった上でフォローしてきましたし。できないことは代わりにやってきましたし。 ただ、育成支援の現場です。 病気のせいとはいえ、その言動の波に子ども達が振り回されることになったら、子ども達を健全に育成するという目的・役割を果たせなくなります。 それは子ども達の人格形成や人生に大きく影響します。 ただ、病状により本人がこのようなことを考えることが難しいので、他人はどうすることもできません。 労働者を辞めさせることはでき

    • 〈147〉精神疾患を抱えながら放課後児童クラブで働けるか①

      今回はある意味支援員の質の話。労働者の話。 精神疾患を抱えながら働く現状や、抱えながら子どもの育成支援に携わることはできるのかについて、現場から見た実情を述べておきたいと思います。 共に働く支援員にも、様々な基礎疾患のある人がいます。どこの職場もそうですよね。 筆者自身も慢性疾患と付き合いながら働いています。 病気であっても、無理しない範囲で、細く長く働けることが大事だと思っていますし、そのために労働環境を整える、共に働く仲間と助け合うことが大事だと理解しています。

      • 〈146〉予算が足りない

        足りなくないですか? 筆者の放課後児童クラブ、消耗品費が後期丸々残っている段階で、残額1万円切ったんですけど。 やりくり下手じゃないですよ。 数学できて、家計管理してて、計画的な筆者が、下手な買い物するわけないんですよ。 なぜこんな事態になっているのか。 筆者の放課後児童クラブにおける消耗品費とは、洗剤やティッシュ等の所謂消耗品費と、画用紙やのりなどの教材費を含みます。 新年度に「今年度の予算これです」と提示されます。 新年度入所申し込み期限を過ぎた後で申し込み

        • 〈145〉資格研修を総括

          放課後児童支援員資格研修を16科目受講した感想を述べるとするならば、自分がこれまで必死にやってきたことが、やっぱり正しかったなと確認する機会でした。 筆者の放課後児童クラブは、時代が変わって"子どもを預かる"から"育成支援"に役割が変化したにも関わらず、全くアップデートせずにやってきたこともよくわかりました。 この研修内容、働き始めた頃に知りたかったです。 そうしたら、しなくてよい苦労をせずに、最初から根拠を明確にして自治体職員をしっかり論破しながら、組織構築し直せたの

          〈144〉質の差がありすぎるとケースカンファレンスが成り立たない

          "建設的な意見交換をしながら" "色々な意見があって当たり前" "事例検討が必要" 放課後児童支援員の資格研修の講義の中で、支援員間での情報共有についても繰り返し述べられていました。 当たり前に大事なことでありながら、実は難易度高いものだということを、筆者は今年度実感しています。 率直に言えば、支援員の能力の差が大きいと、建設的な意見交換は本当に難しいということです。 育成支援の話をしているのに幼児保育の話をするとか 発達特性について話しているのに性格の話をする

          〈144〉質の差がありすぎるとケースカンファレンスが成り立たない

          〈143〉個人情報保護や秘密保持についてのマニュアルがない

          ヤバすぎですよね。 じゃあ、何のマニュアルならあるんだと聞こえてきそうですが… 実は何のマニュアルもありません。 ただの運営のマニュアルすらありませんで、昨年度に筆者が引き継ぎ書の形で作成しました。 さて、今回無いのは、個人情報保護や秘密保持に関するマニュアルです。 保護者に対しても、提示や同意を求めるものも何もなく。 筆者が勤める以前から、幼稚園・保育園から情報を得ることもなく、小学校から得ることもなく与えることもなく。 情報への認識がものすごく低いまま運営さ

          〈143〉個人情報保護や秘密保持についてのマニュアルがない

          〈142〉急病人が出た際のマニュアルがない

          無いんです。筆者の放課後児童クラブ。 あり得ないです。本当に。 公立ならあるはず? いや、我々の手元にマニュアルが無いんですよ。 自治体で用意しているとしても、我々の手元に無ければ、我々が認知していなければ、無いということなのですよ。 マニュアルくださいと言っても出してこないのだから、本当に無いのだと思いますけどね。 いや、さすがに全国見ても稀なほどの自治体なんじゃないですかね。 例えばスズメバチに刺されたら? 例えば遊具から転落したら? 食物アレルギーを発

          〈142〉急病人が出た際のマニュアルがない

          〈141〉家庭福祉というワード

          研修科目の受講が進んでいき、児童福祉を極めるのかと思いきや、家庭福祉という文言が出てきて、最初は少し気持ち悪く感じました。 少し脳内を整理しなければなりません。 子どもに関わっていると、その家庭環境や家族との関係性は切っても切り離せないものです。 放課後児童クラブは、子どもを預かることで保護者の就業を支援する側面もありますし、保護者の心身が安定していることが子どもへ良い影響があることも既に広く知られていることです。 放課後児童クラブ・支援員の役割として、保護者の困り感

          〈141〉家庭福祉というワード

          〈140〉運営内容の公表を手紙に載せる

          〈139〉の記事で昨年度の手紙に載せたコラムについて記しました。 タイトルと要約だけ載せましたが、それを読んだだけでも、現場がどのような状態か想像できたかと思います。 今回はR6年度も、半年分ではありますが、ここに記しておこうと思います。 昨年度との違いはあるでしょうか。

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          〈140〉運営内容の公表を手紙に載せる

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          〈139〉放課後児童支援員の専門性を可視化する

          託児のイメージを育成支援へと変えていくために必要なことは、放課後児童支援員がどのように子ども達と関わり、それらが何を根拠に行われているかを可視化することです。 何のために放課後児童支援員がいて、学童保育が何であるのか、正しく発信しなければいけません。 記事〈136〉の運営内容の公表が重要ということです。 その手段として、毎月発行する手紙があります。 手紙でも、どの視点で子ども達と関わっているかを明記することです。 ちゃんと読むか、読まないのか、読めないのかは相手の問

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          〈139〉放課後児童支援員の専門性を可視化する

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          〈138〉児童虐待の通告義務があるけれど

          児童虐待の早期発見、早期対応として疑い含めて通告義務があります。 養育困難家庭があれば、支援へ繋げる必要があります。 きちんとできますか? 筆者はものすごく難しく感じています。 やはり身体的虐待以外、ネグレクトや性的虐待、心理的虐待が難しい。 いや、虐待の疑いも養育困難家庭も、早期発見はできるんですよ。 喘息発作を呼吸困難になる、救急搬送の事態まで放置するとか アレルギーがあるにも関わらず家の中が不潔とか、動物の毛だらけの洋服を着るとか 保護者やパートナーとの

          〈138〉児童虐待の通告義務があるけれど

          〈137〉支援員不足と遊びの制限

          虐待についての項目を受講した際、衝撃を受けたのは、 例えば支援員不足で外遊びに連れて行けないという制限がかかることは、業務を著しく怠ることとしてネグレクトになるということでした。 そう、筆者の放課後児童クラブでは、昨年度ほぼ外遊びに行っていません。 安全を確保できないと判断していたので。 外遊びは大事です。五感を育み、感覚統合の意味でも。ルールや譲り合いなど社会性を育む場面もたくさんあります。 発達特性のある子ども達にとっても、運動することで過度なストレスからの解放

          〈137〉支援員不足と遊びの制限

          〈136〉運営内容の公表

          設備及び運営に関する基準に明記されています。 保護者や地域社会に対して放課後児童クラブの運営内容を適切に説明する必要があると。 筆者の放課後児童クラブでは、この視点が抜け落ちて、というか、最初からありもしなかったのだと思います。 新旧支援員間でも何の引き継ぎもありませんでしたし、何の方針もマニュアルも資料もありませんでしたし。 おたよりは発行していましたけどね。内容を見れば、それだけでは不十分なことは明らか。 そもそも学童保育が何のためにあるのかについて、自治体から

          〈136〉運営内容の公表

          〈135〉自己研鑽に思う

          学童保育に従事して4年目でようやく資格を取ることになり、受講中なわけです。 医療を学んだ者は学童保育業界では用無しな人材のため免除項目無く、全16項目を受講します。 医療と福祉が繋がっているようで繋がっていないことを実感しますよね。 せっかく受講するので、感想でも述べてみたいと思います。 16項目分か、それ以下、それ以上になるかはわかりませんけど。 さて、設備及び運営に関する基準というものがありまして。 その中で、放課後児童支援員としての質についての記載があります

          〈135〉自己研鑽に思う

          〈134〉スクールカウンセラーまでのハードルが高い

          今回我が子の、いじめ・不登校の初期段階を経験して感じたことは、筆者の自治体ではスクールカウンセラーに接続できるまでのハードルが高いということです。高いというか、何も知らなければ確実に繋がれない。 筆者はこれまで、子ども達の日常に近い存在、事態が軽度のうちからでも相談できる、子どもが気軽に相談できる、保護者も相談できるのがスクールカウンセラーだと思っていました。 理想は各学校に常任であるけれども、それが難しい現状であることも知ってはいました。 今回の自らのケースでは、事態

          〈134〉スクールカウンセラーまでのハードルが高い

          〈133〉"誰でも通園"を学童でも

          現在幼児保育で実施され始めている"誰でも通園" これを学童保育でもと言われたら、あなたはどう感じますか? 学童保育を託児サービスと思っていれば、賛成の立場に立ちやすくなるでしょうか。 学童保育を育成支援、児童福祉と考えていれば、そう簡単に賛成とはならないでしょうか。 なぜ、このタイトルにしたのかというと、筆者の放課後児童クラブを管轄する自治体職員が、「誰でも預かればいいじゃん。時代の流れは"誰でも通園"なんだから。」と発言したからです。 筆者の放課後児童クラブでは、

          〈133〉"誰でも通園"を学童でも