幸福の定義。悪質なビジネスでお金持ちになっても幸福になれない理由
今回は幸福(happiness)という概念について考えていこうと思います。
あなたは幸福になるためには何が必要だと思いますか?
パートナーや友人など心を許せる存在に囲まれること、メンターから学び成長すること、子供の成長を見守ること、好きなものを手に入れること、お金持ちになってお金という拘束から解放されることなどがパッと思い浮かぶかもしれませんが、それは表面上にすぎません。
幸福の本質とは何か?
私が考えるその結論は最後に述べます。
幸福にお金は必要か
お金持ちになると幸福になれるという持論を語る方は、十中八九、今現在がお金持ちではない状態の人です。
それは、まだ手にしていないものを得ることで幸福になれると思い込んでいる時期です。
ですが、お金持ちになって得られる物質的な充足は一時的なものであり、実際には、お金持ちになったあなたが世間から評価されることによる自分という存在を肯定されることこそが本当に求めていたことだと気づくでしょう。
お金持ちになったあなたが世間から評価されるためには、あなたが世間の役に立つ何かを提供して成功した場合だけです。
悪質なビジネスとは
さて、すべてのビジネスには必ず顧客(カスタマー)が存在し、何かしらの商品またはサービスを提供するものであるということは言うまでもありません。
良質なビジネスとは、カスタマーに満足される商品やサービスを提供できているもののことを言います。
それでは、悪質なビジネスとは何でしょうか。
単純です。
・商品やサービスの品質に見合わない不当な金額をカスタマーに要求するもの。
・カスタマーをカスタマーとして扱っていない(カモとして捉えている)もの。
・そもそも商品やサービス自体が存在しないもの。
これらのことです。
それを一般に、詐欺と呼びます。
詐欺は厳密にはビジネスではなくただの犯罪なのですが、詐欺師たちは基本的にサイコパスですので、彼らはそれがビジネスだと信じています。
悪質なビジネスでは幸福になれない理由
「お金持ちになったあなたが世間から評価されるためには、あなたが世間の役に立つ何かを提供して成功した場合だけ」と先ほど述べました。
それでは詐欺によってお金持ちになった場合、その人は誰かから評価されるでしょうか?
もちろん、仲間内では「よくやったな」などと褒められるかもしれませんが、それは心の底から褒められているわけではありませんし、業界外の多くの人からの支持を得られるはずがありません。
また、宝くじなど一攫千金に当たってお金持ちになった場合も、誰からも称賛されることはありません。
ただ恨まれるだけであり、幸福とは真逆の展開になります。
幸福の定義
では、今回のまとめに入ります。
幸福とは、好きな人に囲まれること、お金や名声を手に入れることなどが本質ではありません。
すべての人に共通する幸福の本質は、自分の存在が世間から認められることです。
自分が必要とされ、肯定され、存在していることの価値を証明されることこそが、あなたが心の奥底で本当に望んでいることなのです。
それを手に入れなければ、常に満たされない気持ちがついて回ります。
そして幸福を手に入れることができたなら、決して手放してはいけません。
一度その幸福を味わうと、失ったときには幸福になる前よりもどん底に落ちることになります。
この世界で一番難しいことは、維持することです。