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【徹底解説】プロ人材の「危機感」スキルアップ戦略とは?|広報ウラバナシ Part.2

こんにちは。サーキュレーション広報の竹内です。
サーキュレーションからはプロ人材やプロシェアリング市場にまつわる調査を定期的に発信しています。その中で「プレスだけさらっと見たけど、これってどういうこと?」「どうやって調査してたの?」などなど、ご質問を受けることが多く、今回noteで番外編として調査結果を独自に解説してみよう!ということになりました。

noteでは、3回に分けてその結果と考察について連載します。
プレスリリースと同じではつまらないので、広報竹内が勝手ながらコメントもつけさせていただこうと思います!今回は第2回、プロ人材とリスキリング経験について。話題のテーマですが、正直かなり苦労しました。詳細は後述します。

この調査結果と解説が、プロシェアリング市場の理解だけでなく、働き方や学習習慣に悩む方々にも1つの参考としていただければ幸いです。

▽第1回はこちら

■そもそも「プロ人材」とは?

サーキュレーションは「プロ人材」を「高度な経営課題を解決できる人材」と捉えています。
ある特定の企業の出身者かどうか、高い役職に就いていたかどうか、特定の資格を保有しているか等の外形的情報だけでは、課題解決ができる人材かどうかは断定できません
そのため、ご登録者に対してヒアリングを行い、過去ご経験されたプロジェクトや、キャリアのご志向などを伺い、「プロ」としてのお強みを分析しています。

サーキュレーション登録プロ人材の内訳・特徴はこちらからご覧いただけます。

■調査結果サマリー

なるほど。どうやらリスキリング(専門外の分野を新たに学ぶこと)を経験しているプロ人材は多そうです。さらに、半数以上のプロ人材がリスキリングした内容を実際に仕事に活かせているように読み取れます。詳しく結果をみていきましょう。

■調査結果詳細

プロ人材の半数以上が1度は専門分野外でリスキリングを経験している
「リスキリング」とは職業能力の再開発、再教育を意味しています。経産省が公表している資料では、リスキリングは以下のように定義されています。

「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」
出典:リスキリングとは - 経済産業省

自身の専門性を活かして業務委託で活躍するプロ人材の7割以上が、専門分野の延長線上の学習(能力開発)をしていることは自然に思われます。しかし、専門外の分野についてもプロ人材の半数以上の6割近くが学習し、習得したことがあると回答しました

今回の調査では、大きく2つの論点があるのではないかと考えていました。

  1. 「リスキリング(専門外の分野の学び直し)」を行うプロ人材はいないのではないか

  2. どこまでが専門内で、どこからが専門外とすべきか

①の仮説にギョッとする人もいるかもしれませんが、可能性としては十分にあり得ます。プロ人材とは既に1つの分野のプロフェッショナルとして生計を立てている方とも言えます。つまり、他の分野を新たに学ぶ時間を取るより、自分の専門分野を極め続け、専門外の分野は別のプロ人材に連携してしまう方が時間効率も顧客満足度も高まるという方もいるのです
実際に「専門外の分野」の習得経験について聞いたところ、半数を少し上回るプロ人材が「経験あり」と回答しました。リスキリング経験のないプロ人材は、得意分野を追求しつづける戦略を取っているのではないかと考えられます。

②については定義が非常に難しく、共通の認識が政府にも経済界にもあるわけではありません。「営業」が専門の人にとっても、「インサイドセールス」が延長線上だという人もいれば、全く別物と考える人もいるかもしれません。
そのため、今回の設問では「回答者が『この分野は自分の専門外だ』と判断した分野」が「専門外の分野」の定義と言えます。リスキリングの価値が「学び直しによる新たな分野の知見の獲得と仕事への還元」であるとするならば、本人が意識的に専門外の知見を広げたということが分かるため、問題ない定義ではないかと思います。

プロ人材は市場価値の維持・向上のためにリスキリングしている

学習する分野について、過去習得した分野と現在習得中の分野に取り組んだきっかけに違いがあるか調査したところ、過去は「興味」(55.1%)が高く、現在は「ビジネス環境の変化への対応」(75.2%)「興味のある分野」(71.1%)といった動機がより強く現れました。

プロ人材が「今」リスキリングを行う動機としては、ビジネス環境の変化やクライアント案件のニーズ、差別化といった、市場価値を重視して学習する分野を選んでいると考えられます。また、一度プロ人材として専門分野を定めてからは苦手分野を補うという動機は弱く、得意分野を中心に差別化を図るべくスキルを獲得していくという戦略を取っている可能性もあります。

この質問はプロ人材が「今」なぜ学習しているのかを明らかにするために行ったものでした。「過去」がどのくらいの期間なのかについては敢えて絞っていませんが、今の方がより「興味より環境変化への危機感」「苦手よりも得意を軸に差別化」といった傾向がありそうです。

特定の分野でプロフェッショナルとして活躍しているプロ人材も、ビジネス環境の変化や同業者との競争には対応しなければならないため、市場価値への意識は高く保たれているのではないでしょうか。さらに、会社とは異なり、ある意味自らのスキル一本で活躍しているため、自らのスキルを高め続ける努力を怠らないというのはプロ人材にとって重要なことなのかもしれません。

リスキリング内容はすぐに仕事に活かす

プロ人材が新たに習得した技術やスキル、知識が実際の仕事に活かせるようになった期間をたずねたところ、「1年未満」が62.8%、「半年未満」だけでも45.4%と、多くのプロ人材が短期間で仕事に学習の成果を活かしていることがわかりました。プロ人材は「すぐに仕事に活かせるもの」を重視してインプットしている、さらにインプットしたものをすぐに仕事にアウトプットしていることが考えられます。

これは重要なポイントだと思います。いくら勉強しても、それが今の仕事と全く関係なかったり、役に立つものでないと、忙しい合間を縫って学んだことが定着せずに「知っているだけ」になってしまいかねません。プロ人材がリスキリングしたものを1年以内に仕事で活かし、実践しているということは、学んだ知識を血肉にできているということ。アウトプットを目的としたインプットを意識しているのではないかと考えられます。

もちろん、すぐに仕事に活かせたという実感が持ちづらいようなスキルも、数年後に大きな機会に繋がる基礎的な雑学や教養も重要です(個人的には雑学や教養は仕事に関わらず人生を長く支えてくれるものだと思っています)。しかしながら、プロ人材のように「ビジネス環境の変化」への対応が目的なのであれば、アウトプットを前提としてインプットするのは非常に効果的だと思います。

リスキリング内容は仕事の大部分に活かされるものを

また、リスキリングで得た新たな技術やスキル、知識がどのくらい仕事で活かされているかたずねたところ、仕事の「80%以上活かす機会がある」と、ほとんどで活きていると回答したプロ人材が4人に1人でした。仕事の半分以上で活かす機会があると回答したプロ人材を含めると64.0%となり、多くのプロ人材がリスキリングを実際の仕事の成果に繋げてスキルアップしていることがうかがえます。
実際の仕事に活用できる分野を積極的に選択してインプットしているという見方もできそうです。

「学んだ内容が仕事に活きた」といっても、実際1%しか活きていない場合、それは活きたと言っていいのか?そこで、仕事に「どのくらい」活かせているかをたずねたのがこの質問です。

今回、仕事の半分以上で学んだことが活きているというプロ人材が多かったという結果になりました。かなり学んだ効果が現れていると言えると思います。今の仕事に必要な分野を優先して学び、それを仕事の成果に繋げている姿がうかがえます。

今回は幅広い職種にたずねたため、具体的な学習内容については調査することができませんでした。今後機会があれば、例えば「理論を理解すれば高いアウトプットや報酬の高い案件獲得に繋がるのか」「事例を学んだ方が良いのか」などなど、学ぶべき内容に傾向があるのかどうかを調査するなども興味深い結果が分かるかもしれません。

終わりに

今回は、調査結果速報第2弾の解説についてご紹介しました。
ぜひ皆さんの感じたことや、もっとこんなことが知りたい!など、お気軽に聞かせていただければ幸いです。Twitterもnoteのシェアも大歓迎です。
次回以降もどうぞお楽しみに。

■調査概要

プレスリリースはこちらからご覧ください。

調査についてのお問い合わせはこちらから
株式会社サーキュレーション 広報/竹内
TEL: 03-6256-0467
FAX: 03-6256-0476
Email: public_relations@circu.co.jp

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