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封印が解かれるとき

2024年(平成6年)5月16日
AppleからiPadのNewラインナップiPad Pro、iPad Airが世界発売され、その10日後、私にとって初めてのiPadを購入した。
風の流れに乗るように。

iPad Pro&Pencil Pro 初めてのiPad

初めてMy iPadを手にしてから3週間、オリジナルLINEスタンプを制作中。
24個仕上げたら申請しようとしている。

Procreateで初チャレンジ


iPadに興味をもったのは、昨年猛暑の7月に東京で開催されていた「デイヴィッド・ホックニー展」を鑑賞したことに端を発する。
その展覧会のみどころは、86歳のホックニー氏が80代になってからiPadを手にし創作を始めて、iPadでの絵画に注力、コロナのパンデミックのステイホームの長い期間に創作した大作『ノルマンディーの12か月』や『春の到来』シリーズ、日常の窓辺の風景や自画像などの作品の〝新しいホックニー”。

Do remember they can’t cancel the spring
春が来ることを忘れないで

深く心に刺さった。

私にとってのホックニーは、80年代のカリフォルニアのプールシリーズやフォトコラージュシリーズの作品にくぎ付け、アメリカを感じるクリエイティブな表現とセンスに心を奪われたフェイバリットアーティストだった。27年の時を経て日本にやってきたホックニー展の新作が、現代のツールを駆使したデジタル作品だとは度肝を抜かれた。

そして、この展覧会は私に大きな気づきを与えてくれた。
人生それぞれの環境や営みがある。年齢を重ねてきた現在もなお、私は
〝自分さがし”を続けている。
年齢も含めていろんなことに理由や言い訳をし続けて、「自分」に納得がいっていない。
そんな私に、ホックニー展が「Just do it!」と大きく温かく背中を押してくれたと感じている。

行ってよかった


iPadってどんなことができるんだろう、とiPad YouTubeコンテンツを探しだし、さまざまなユーチューバーさんの番組を参考にしていると、ぴたっとくるユーチューバーさんに出会った。
とてもわかりやすく、ためになるコンテンツをおしゃれにセンス良く編集していて、番組を観るごとにわくわく。まだ触ったこともないiPadだが自分でもやってみたくなる。
そんな気持ちになっていた3月、そのプラチナユーチューバーさんがiPad教室を東京で開校するという。しかも、「超初心者向け」として。
これは私向けということではないか!速攻説明会に申し込み、説明会中に講座も本申し込みし、スピーディにかつスムーズに申し込みは正式に受理され、5月20日からの開校を待つばかり。
という流れに、波に乗る。波が来たらすぐ乗る。というのはこういうことだと、気持ちよく実感した。


運転免許取りたてで初めて車を買うときは、擦ったり事故ったりするかもしれないからと中古車で練習して、運転に少し慣れてから乗りたい車を購入しようとするように、iPadも同じ考え方で中古品や整備品から探すことに。
探し方も超初心者。試行錯誤しながら興味あるモデルが絞られると、整備品でも当初想定していたよりかなりの価格になることを知り、また決断が出来づらくなっていた。
そのころからApple Storeにちょいちょい寄ってはiPadを触ってみたり、他の来店者の反応をうかがったりしながら、なんとなく欲しいモデルが絞られてきたとき、iPad Proが発売になったのだ。

       ・・・・・・

プラチナユーチューバーさん主宰のiPadクラスは、昨日で4回のクラスが終わった。
そのうち、第2回、第3回が「LINEスタンプ」をつくろう。
そもそものiPadの超ベーシック操作もできないのに、ハードル高い!
と悲鳴を上げる間もなく、20代の先生の講座は軽やかに進められる。
iPadクラスの対象は「iPad初心者のkidsからシニアまで」。
私が入ったクラスの受講生は、見渡すところほぼシニアのようだ。
20代がハリのある声でシニア世代に教えている。
これからの世の中をつくっていく世代から、彼らが知っていること、得意なこと、出来ることを教えてもらう。
なんて理にかなっていて、美しい!

軽やかに進められるhow to講義に必死についていきつつ、まずは「下書き」を創作、提出すると先生たちに次々に褒められる。
隣の席の方にも「絵を描いている人なんですか?」と聞かれる。

8個のスタンプの下書きのひとつをチョイスし、仕上げ方を教えてもらい1個キャラクターがなんとか完成すると、これもさらに先生たちにとても褒めていただく。
一生懸命やってみたことを褒められるというのは、いくつになってもうれし恥ずかしなのだと実感した。

クラスでは、スタンプ8個を仕上げる。
家で復習しながら2個め、3個めと制作を進めていくと、自分の中で音をたててムクムクと〝絵ごころ”が蘇ってくるのがわかる!
5個め、6個め、7個め。
操作に慣れてきたのもあり、自分の意思でペンが進むのを感じてくる。
8個めを仕上げたときは、普段感じたことのない達成感と喜びがあふれてくる。中学生で封印することになってしまった「絵を描くことが好き」という「好き」が蘇ったときだった。

古い記憶を掘り起こすと小学生、中学生と美術の成績は良く、賞をもらったこともあったし、中学生で初めて描いた油絵が学校の正面玄関を飾る絵にもなったっけ。社会人になってからは1枚描いた記憶のみ。
その1枚はこんなバックグラウンドだった。
33、4歳くらいのとき仕事で出会った男性に一目ぼれしてしまった。中学生のころからずーっとファンだったマット・ディロン似の「オトコ」っぽいセクシーな男性。ちょっとデートする仲になったけれど、間もなく去っていった彼を思うあまりある日スケッチブックを探し出し、脳裏に焼き付いている彼の顔を絵具で描いた。魂の筆運びで一気に描いた1枚の絵。
それくらいだ。

iPad先生が生徒向けにLINEスタンプ申請の仕方のYouTubeを送ってくれた。
クリエーターになったつもりで一気に24個を仕上げて、申請へ。
初めてチャレンジしていることに、わくわくしている。


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