ただの「家族の感動物語」ではない
観てきました「コーダ あいのうた」。
早くも2022年ベスト映画に出会ってしまったかもしれません・・・!!!
豊かな自然に恵まれた海の町で暮らす高校生のルビーは、両親と兄の4人家族の中で一人だけ耳が聞こえる。陽気で優しい家族のために、ルビーは幼い頃から“通訳”となり、家業の漁業も毎日欠かさず手伝っていた。新学期、秘かに憧れるクラスメイトのマイルズと同じ合唱クラブを選択するルビー。すると、顧問の先生がルビーの歌の才能に気づき、都会の名門音楽大学の受験を強く勧める。だが、ルビーの歌声が聞こえない両親は娘の才能を信じられず、家業の方が大事だと大反対。悩んだルビーは夢よりも家族の助けを続けることを選ぶと決めるが、思いがけない方法で娘の才能に気づいた父は、意外な決意をし・・・。(公式HPより)
聴覚に障がいのある家族の中で、1人だけ健聴者として生まれた少女が主人公。よくある「お涙ちょうだい」系映画だと思っていました。
観るのも正直あんまり乗り気じゃなかったのですが・・・
鑑賞後は、見事にマイベスト映画ランキング入りしました(笑)
もちろん涙なしでは観られないのですが、それだけじゃない!
ストーリー良し、音楽良し、映像良し!
素晴らしかったです。
では、語らせてください。(笑)
***この先、若干のネタバレ(薄めていますが・・・)含みます。***
まずストーリーから。
聾唖であることが大きく関わってきますが、決して暗くありません。
主人公たちに対して「かわいそう」とか「大変」とか、誰かが同情したりするような描写が無いんですよね。
当の本人たちも至って明るくポジティブ。ユーモアもたっぷりです!
障がいのある家族が持つ問題に触れつつ、主人公ルビーの夢・恋愛、爽やかな青春が描かれています。
とにかくルビーがめちゃくちゃ良い子。素朴な感じもたまらないです。
エミリア・ジョーンズ、お芝居とても素敵ですね。
本編では手話での会話シーンが多数登場しますが、手話がわからなくてもルビーの繊細な感情の動きが伝わってきます。
歌も上手い。且つ、力強い。漁師の娘のタフさが出ています。
両親もファンキーで最高です!
特にお父さん、良いですね〜!絶対モテるタイプ(笑)
(お母さんも美人&元ミスコンという設定だし、かなり若い頃ブイブイ言わせてた2人だと思いました。笑)
お兄ちゃんもめちゃくちゃ優しい・・・。
その他、出て来る登場人物がとにかくみんな良い人です。(一部例外もいましたが。笑)
合唱クラブの先生も、彼も、親友も、観ていて気持ち良いくらい性格が良い!
ちなみに、音楽の先生にああいう感じの人が多いのは、世界共通なんでしょうか(笑)
前半はユーモアを交え、サクサク物語が展開していくのですが、後半からはもう涙が止まりませんでした・・・(マスクもハンカチもぐしゃぐしゃでした。笑)
特にぐっと来たのが発表会のシーン。
多くは語りません。とにかく観てください。
続いて、音楽。
作品の世界観にぴったり!
サウンドトラック、早速ダウンロードしました。
歌も良いですが、インストが素晴らしい・・・!
聞いているだけで心が洗われるし、映画を思い出してちょっとうるっと来てしまいます。
しばらくリピート決定です。
自然溢れる映像も、とても爽快な気分になります。
音楽と相まって、浄化されていくような・・・!
特に印象に残ったのは、先生のお家の素晴らしこと。
あんなところで「ていねいな暮らし」したいですね〜。(笑)
と、ここまでつらつらと書き連ねてしまいましたが、本当に素敵な作品だったので、是非(ハンカチを忘れずに!)観てみてください。
観終わった後、お父さんの虜に 優しい気持ちになること間違いなし!の映画です。