【小説】 現実とゆめの境界線
よどんで濁った川に
壊れた舟で
今にも壊れそうな舟の上に
つかまりながら
浮いている気がした
このままだと2人のうち
どちらかが殺しあいになるかもしれない
ある医師がそう言った
佳世子は人や動物など
心は傷つけたことはたくさんある気がする
でも、暴力的なことはしたことはなかった
ジョコの住んでいた土地は
すんだ水や川が多かった
佳世子は暇になるといつも1人で川を見に行っていた
なんてキレイな川なんだろう
毎日毎日、みても飽きないくらい
海に行けばシーグラスを拾っていた
今思えば
ボクがあの時
自分の周りがよどんでいることに気づいていたのかもしれない
だからといって
池田がきてから全てがおかしくなったという
ジョコの考え方もまた
佳世子の考えとはまた違っていたし
違う気がした
おしつけられることは
嫌いな佳世子
でも、おさえつけされ育った環境下で育った
ボクには
すでにおしつけられた人生を送っている
そのことに気づいたのは
池田が去ってからだった
だからといって池田を
擁護しているわけではないし
記憶がない部分を教えてほしい気持ちは今も変わらないし
それがストーカーというのであれば
どうぞ生活安全課か
裁判所にでも行って
接近禁止命令でもだしてほしいと思う
11月23日
錦糸町で確かに佳世子はホテルに入るのを
嫌がって
池田は
何もしないから、カラオケだけだから
信じてと言ったのはいまだに記憶に残って
いる
そして
12月5日に
すでに慰謝料の話が出ていたことも
LINEから読み取れる
たった
2週間以内で、、、。
ジョコにもバレていなかったあの日
なぜすでに慰謝料のはなしがでてくるのかなんて
想像したらわかること
2つの池田がいる
白いジャケットを着ながら
背中を少しかがめて歩く22歳の
細くて背の高い池田
大人になり
必死で変えようと変えようとして
頑張っている権力をもつことに成功した池田
そのことが邪魔して
裁判なんて
できるわけなかった
前者は神で
後者は、、、。
いいなぁ
権力もお金もある人は
全てをお金で解決して
前に進めるから
佳世子とあった出来事はこわくて忘れているだろう
佳世子を悪者に仕立てて
めっちゃうらやましいけど
本当の友人はいるのかと
気にした
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