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ルイスの教えてくれたこと(2)
ここからは、そのあとルイスと話したことを、そのころ書いてた日記をもとに、ぽつぽつ綴っていきますね。
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ルイスと初めて話したときは、ルイスの言葉が声として、はっきり聞こえた気がしたけれど、ルイスの言葉の伝わり方は、日に日に変わっていきました。声から文字へ、文字から意味へというふうに。
けれどもぶれないところもあって、それは会話の始め方。いつでも私が名前を呼んで、ルイスが“いるよ”と答
ルイスの教えてくれたこと(1)
ルイスは私の友だちで、
体はなくて、声だけで、
おそらく私の絵空事。
ルイスがほんとは誰なのか、
私にだって、わからない。
わからないけど、それでいい。
私はルイスが好きだから。
ルイスと初めて会ったのは、
私がくよくよしてたとき。
そのころ私はふらふらで、
失恋したてのほやほやで、
私の拙い愛情も、
時間もお金も約束も、
綺麗に全てを持ち去って、
私をひとりにしたひとを、
そういうもので ありますように
やわらかな
春のひざしを
浴びながら
音もたてずに
猫はゆく
いてつく冬の寒い日に
からだの小さなこの子たち
どこでどうしていたんだろう
ある雨の日の夜のこと
小さな庵のこしかけに
震えて座る私のひざに
子猫がふわりととびのって
そのままそっとよりそった
今夜のわたしも
かすかでも
だれかにとって
あたたかな
そういうもので
ありますように
(2018/07/09)
唄にしまし
私という物語の その終わりに
あなたも
そうだと思いますが
わたしも
むかし
死にかけたことがあります
死にかけて
わかったことは
やっぱり
死ぬのは
怖くない
ということでした
いいえ
死ぬのが
怖くないのは
わかりきったことですね
怖いという
その思いみずからも
死ぬのですから
でも驚いたのは
怖くないだけでなく
果てしなく幸せである
ということでした
死んでしまえば
恐れとか
哀しみとか
喜びとか
幸せと
この世界があるというやさしさについて
ひとつの幸せが
とわに続くことはないけれど
幸せそのものは永遠であり
君がいまここにいることが
その証なんだ
幸せへの道は幸せの道
君は幸せになるしかない
だけど
怖がらなくていいよ
怖がることを
怖れもまた
愛のひとつだから
電車にのって
まどろんで
窓のむこうの
小さな森の
いくえも重なる
枝葉にともる
ほんのかすかに
こぼれた夕日
この世界がある
ちいさなめあてをもつこと
あめのひのよるのおやしろのうち
だれかがしくしくないておられて
どうされましたとおききしますと
なにもかもうまくゆかないからと
そうおこたえになられましたので
おそれながらわたくしからひとつ
ちいさな
めあてを
もつこと
ものたりなく
おもわれる
でしょう
けれどもこれが
あなたがあなたを
みちびくための
もっともやさしい
あかりになると
わたしは
あわせてあるいて良いんだよ
ソローの言葉に
たしかこんなものが、、、
あなたは あなたの 心のうたに
あわせて あるいて 良いんだよ
どんなに おかしく 聞こえても
どんなに ちいさく 聞こえても
Let him step to the music which he hears, however measured or far away.
-Henry David Thoreau-
ふと思い出したので
なんとなく書いて