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「エロイカより愛をこめて」荒唐無稽さと緻密さ、スケールの大きさがたまらない
わたしの神マンガはこちら。
英国伯爵にして美術品泥棒のゲイ「エロイカ」と彼が愛するNATOの強面将校「エーベルバッハ少佐」を中心とするお話。全39巻。
美術品を盗む話から東西の冷戦、陰謀がからみ、KGBやイタリア・マフィアも登場し、少女漫画とは思えない自由な世界。
登場人物はみんな性格に問題があり、やること考える事、好き放題。
いい人がほとんどいない世界が心地いい。
絵が緻密で見応えがあるところも好き。
出会いは10代だけれど、はまったのは随分後になってから。
ジブチ共和国(アフリカ)滞在中に日本から本を送ってもらおうと考えたときに、なぜかこの漫画を思い出し少しずつアマゾンで注文して母に送ってもらって計39巻揃えた。
他にも送ってもらった本はたくさんあるけれど、一番読み返したのはこの漫画。
世界で一番暑い国で、毎日価値観を揺るがされる経験をしていたあの頃、自分の心を落ち着かせるためにもっと荒唐無稽な物語を必要としたのだと思う。
ジブチ→パリ→東京→ランスと私が大移動するたびに連れてきている愛読書。
現在はKindleにもなっていてより入手しやすくなりました。
長期連載&休載期間も長かったので、画風も途中で変わっています。
わたしの好みはこの頃のエーベルバッハ少佐。
1巻の頃は、かなり少女漫画していますね。
わたしは、善人より自分の心に正直に生きる面白い人が好きなのだと、あらためて確認しました。